目次
1.製品紹介
2.書籍紹介
3.ブレイクタイム
4.青ちゃんの言いたい放題
5.経営学コラム
6.やまのひとりごと









1.製品紹介

 地球温暖化などの環境問題を受け、世の中の省エネに対する要望は年々加速しています。その解決のためには
動力伝達機構内のフリクション低減が最も効果的。
あらゆるメカ機構について、摩擦摩耗状態の詳細解明は喫緊の課題ですが
本格的な試験機となるとそれなりに設備導入に費用がかかります。
 本装置はいろいろなトライボロジー試験を1台で、しかも廉価で実現できる装置です。さらに継続的に試験をする必要はないが、一時的に単発で実験したいという方々に朗報です。テスト機の社内貸出や受託試験、1~3ヶ月単位での客先貸出
さらにはサブスク形態など、さまざま活用状況でのご提供が可能です。
 トライボロジーの問題で行き詰まったら、まずはお気軽にWeb相談ください。
あなたの悩みに適した解決策がきっと見つかるはずです。


 
 
※このほかの特注仕様にも対応いたします。
詳細はweb-info@spacecreation.co.jpまでお気軽にお問い合わせ下さい。




2. 書籍紹介
『十角館の殺人』
綾辻行人著 講談社文庫 1987年9月発行


 日本ミステリー界の巨匠、綾辻行人のデビュー作。奇妙な館が立つ絶海の孤島を訪れた学生たちを襲う連続殺人事件の犯人とは?

「小説」という活字メディアの特徴をフルに活用した本書は、最後の最後に読者をアッと驚かせます。どれだけ私たちが先入観や思い込みに踊らされやすいのか、この一冊を読み終わる頃には思い知らせることになるでしょう。
 「小説」であることを最大限活かした作品である都合上、映像化は不可能と言われていた本書。なんと今年の年末年始に日本テレビ系列で実写化作品が地上波初放送とのこと。こちらも乞うご期待です。





3.ブレイクタイム
【しぶんぎ座流星群】
  三大流星群(しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群)の中で、1年の最初に見られるのが、しぶんぎ座流星群です。
 流星群は放射点の近くの星座名から名前がつきます。放射点とは、流星の軌跡を逆向きに辿っていったときに通る点のことです。しぶんぎ座はどこだろう、と思う人もいるかもしれません。1922年頃に88個の星座を決定したときに、しぶんぎ座は採用されませんでした。しかし、2009年に流星群として正式名称に決定されました。「しぶんぎ」とは、円の4分の1の形をしたメモリ付き定規で、計測機器、航海術および天文観測機器のことです。

 流星出現期間は、12月28日から1月12日。1月3日から4日の夜にピークを迎えます。実際の時間は3時ぐらい前後する可能性がありますが、午後10時過ぎに北東の空から放射点が昇り、午前3時頃まで観測のチャンスとなります。1時間あたりに見られるおよその予想流星数は30個です。有名な火球もみることができるかもしれません。もし見逃しても、春には小規模な別の流星群があるから大丈夫です。

 流れ星に願いを、平和な一年間になりますように。

参考資料:国立天文台HP
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/01-topics03.html






4. -コラム-
でっちあげる技術・まとめあげる技術」
                                   /青木邦章


 エンジニア生活も半世紀近く、様々な商品開発に携わり、また国内全乗用車メーカをはじめ数多くの輸送機器企業の研究開発部署とお付合いしてきました。開発そのものが生活の一部となり、日々の衣食住と同じように自然なことと言えます。
そんな中で思うのは、イノベーション推進には表題の二つの要素が必要不可欠だと言うこと。一般的に研究開発とは考え抜かれた地道で緻密な作業の連続で、苦節ウン十年の末に生まれる成果のように思われているかもしれません。確かにアカデミアの世界ではそういった形での偉業もあるのでしょう。

 しかし、商品開発とりわけイノベーションと呼ばれる革新行為には、もっとフランクで直感的なひらめきが端緒となるケースも多くあります。常日頃から疑問や不満を抱いている事や、生活の中でのちょっとした驚きや感動がきっかけとなり、担当分野の革新につながるケースです。
 ただ、その時に研究開発を前に進めるパワーは冷静沈着な思考力というよりも、とにかくやってみる行動力にあるのではないでしょうか?粗削りなアイデアであっても空想に留めずに、自分の直観力を信じてとにかく形にしてみる“でっちあげる技術”です。そうやってできたプロトタイプはまず間違いなく駄作で欠陥だらけのシロモノではありますが、そこから新たな課題や発想が生まれ進化がはじまります。まずはアイデアを五感で確認できるカタチにすることが大切です。一方、感性まかせの取組みではいくら試作開発を高速で回したところで、まともなモノには仕上がりません。そこで必要なのが今度は“まとめ上げる技術”です。
 機能・性能・耐久に代表される各種試験評価を繰返しながら、商品性をブラッシュアップさせていく科学技術のプロセス。論理と洞察力の世界と言えます。

 仮説と検証・主観と客観・抽象と具象・右脳と左脳・定性と定量・楽観と悲観、対立する二つの要素が個人や一つの組織の中で大きく振れ続ける日々。その振れ幅が極大となった時にイノベーションが生まれます。
 商品開発、苦しくもあり楽しくもある世界。一生を賭けて取組む仕事と言えますね。


 



5.経営学コラム
「Cool heads but Warm hearts!」
                              /一橋大学 特任講師 青木哲也

 総裁選・衆院選・兵庫県知事選・国立市長選と、昨今は大小様々な選挙が連続しています。現状に対する不満のあらわれか、下馬評を覆す結果になることも少なくない、というのが昨今の選挙の特徴ではないでしょうか。選挙の勝ち負けに世の中の潮目が与える影響は大きいです。しかし、当選するためには、自分の考えを効果的に伝え、相手を説得することが求められます。これは、営業・取引先との交渉・社内コミュニケーションなど、日々のビジネス全般にも重要な営みでしょう。今回は知ってか知らずか選挙の勝者たちも採用している、対人コミュニケーション戦略について、『依頼と説得の心理学』の知見を踏まえてご紹介したいと思います。

 そもそも、他者に働きかける影響手段にはどのようなものがあるのでしょうか。今井(2005)は、5つの異なるパターンがあるといいます。1つ目は、ストレートにお願い事を伝える「単純依頼型」。2つ目は、何故お願いするのか論理的に説明する「理由提示型」。3つ目は、報酬や罰、交換条件を提案して依頼する「資源提供型」。4つ目は、社会的な役割関係などを背景に依頼する「正当要求型」。5つ目は、相手の気分をポジティブな状態に変化させたうえで要請する「情動操作型」です。様々な環境条件によって最適解は変化するものの、総じて有効なコミュニケーション戦略は、第一に「情動操作型」のコミュニケーションで話を聞いてもらえる関係づくりを実施。その後に「理由提示型」のコミュニケーションで論理的に説得、というように相手に対して連続的に働きかける方法です。単純に依頼メッセージを伝えることや、報酬や罰をチラつかせて交渉すること、立場を利用して要求を呑ませようとすることは有効な戦略とはなりにくいのです。

 街宣車での名前連呼や、バラマキ政策、過去の当選実績を訴える候補者が落選。現状の課題を有権者の感情に訴え、その後に解決策を論理的に提案した候補者が当選、という選挙結果と今井(2005)の知見とは一致しているのではないでしょうか。「心は熱く、頭は冷静に」というアルフレッド・マーシャルが経済学者の卵に送った名言は、コミュニケーションにも通じる心構えなのでしょう。




6.やまのひとりごと
あけましておめでとうございます。
本年も、皆さんの心が休まるような紙面作りを心掛けて参ります。
2025年もSpaceCreationNewsを何卒よろしくお願いいたします。