目次
1.製品紹介
2.書籍紹介
3.ブレイクタイム
4.青ちゃんの言いたい放題
5.経営学コラム
6.やまのひとりごと









1.製品紹介

自動車のIT化が進み、さまざまなセンサ・アクチュエータ機器が各部に組み込まれてきていますが、シートも例外ではありません。
搭乗者の確認や快適な姿勢の保持と温度環境の実現のため、シート内部には様々な機器が入っています。
 その一方、搭乗者の乗降や加減速・カーブ走行による荷重の変化で、シートにはさまざまな負荷が繰返しかかり続けます。
 本装置はタッチパネルによる設定にのっとり、そのような複雑な荷重を繰返し実験室内で再現負荷する耐久試験機です。


 
 
※このほかの特注仕様にも対応いたします。
詳細はweb-info@spacecreation.co.jpまでお気軽にお問い合わせ下さい。




2. 書籍紹介
『土偶を読むを読む』
望月昭秀編 文学通信 2023年4月発行


  「土偶の正体を解明した!」とする門外漢からの挑戦状、『土偶を読む(サントリー学芸賞受賞作)』に、専門家である考古学者たちが応えた一冊。

 縄文時代を知らない”縄弱”な私達に、真実を解明するための論理的・科学的思考法のお手本を示すことで、センセーショナルでキャッチーな言説の持つ魔力と危うさを感じさせてくれる。
 しかしこれと同時に、なにかの分野の専門家、プロや職人としての私達にもメッセージがある。自分たちの世界で、どれだけ圧倒的な”正しさ”を誇っていても、社会的に認められる”正しさ”を守るため、外の世界とのコミュニケーションを忘れてはいけないのだ。





3.ブレイクタイム
【おかゆ】
 クリスマスや忘新年会、大みそかにお正月と、美味しいごちそうをたくさん食べて胃腸が疲れていませんか?「胃は不調だけど、寒いし何か温かいものが食べたい。」そんな時は「おかゆ」はいかがでしょうか。

 おかゆと言うと、病気で食欲のない時に食べるイメージがあります。ですが、いつもの食事に取り入れれば、水分がたくさん摂れるため美肌や便通を良くする効果、体を温め免疫力を高める効果が期待できます。もちろん消化にも良く、疲れた胃腸を休ませるのにもってこいです。
 先に述べた通り、おかゆには身体に良い点が多いのですが、カロリー不足になりやすい、飲み込み易いためしっかり噛まなくなってしまう、などの弱点もあります。対策として、卵や鶏肉・芋類などを入れてカロリーを補うこと、そして、歯ごたえのある副菜を添えてよく噛むようにするのがいいかと思います。

 昔、中華料理のレシピ本で読んだのですが、できあがったおかゆを軽くミキサーにかけると、じっくり煮込んだようなとろみが出るそうです。ミキサーにかけすぎるとデンプン糊のようになってしまい美味しくないので、全体量の半分だけを数秒ミキサーにかけるなど、様子を見ながら好みの加減に調整してください。
 年末年始に頑張った胃腸と自分を、優しいおかゆで労ってあげてくださいね。





4. -コラム-
リスキリングとキャリアトランジション」
                                   /青木邦章


 最近、リスキリング(学び直し)という言葉を巷でよく目や耳にします。マスコミをはじめとして行政や教育産業界では、特に声高に叫ばれているようです。
 終身雇用が当たり前の昭和の社会では、一つの道を深く究め名人・達人を目指すのが尊ばれ、そこに何の疑念も抱かなかったのですが、令和の時代ではそれよりも新たな知識や技能の修得が求められているようです。その背景にあるのは、転職が当たり前の世の中になったこともありますが、仮に一つの会社にとどまっていたとしても、求められる職種やそれに必要なスキルが日々変化していくために、常に新しい知識や技術を学ぶ必要に迫られることがあるからでしょう。

 単純労働や定型的な熟練作業は、ロボットや低賃金の国や地方にとって代わられ、事務作業でさえもITの進歩により、経験値だけで成り立っていた業務は徐々に人の手を必要としない状況になっています。一方、リスキリングほどではないものの、最近、キャリアトランジション(職歴・職種・職位の転換期)という言葉に触れる機会も多くなってきました。両者ともに同じ文脈で使われる言葉ですが、私は前者をHOW;手段(戦術)として、後者をWHY;目的(戦略)としての用語として捉えています。正しい定義ではないかもしれませんが、年齢や人生の分岐点でキャリアトランジションに直面し、新たな一歩を踏み出すためにリスキリングを行うと言ったイメージです。
 そういった考え方に立つと、リスキリングよりもキャリアトランジションを熟慮する必要があるのは明らかです。
 自分が育ってきた地域や文化に思いを寄せて、また自分が大切にし、こだわってきた物事を深く見つめ直し、これからどんな人生を歩んでいくことが本当の意味で幸せなのか?そこを深く考えることが第一歩となるのではないでしょうか。そして、そのジャンルで高みを目指すためには新たにどんな知識や技術を獲得するべきかを考えれば、おのずとやるべきことは見えてくるし、それに取り組む姿勢にも熱が入ります。

 これからはDX(デジタルトランスフォーメーション)だとか、CN(カーボンニュートラル)の時代だかといった、そんな流行語に踊らされ、深く考えずに安易にITの学習を始めてみたり、EVや太陽光発電業界への転職を志向したりする、そんなマスコミ発信のハヤリ病にはくれぐれもかからないようにしたいものです。

 



5.経営学コラム
「オオタニ式・給与後払いに学ぶ“平準化”の価値」
                              /一橋大学 特任講師 青木哲也

 エンゼルス大谷選手が来季からはドジャースに移籍するとのビッグニュースが飛び込んできました。1000億円という金額もさることながら、30億円を直近10年で、残りの970億円を10年後から10年かけて分割で受け取るという契約形態にも驚きです。メジャーリーグには、1年間の選手年俸総額が多い球団ほど累進的にペナルティを課される制度が存在するため、1年間に動く金額を平準化する今回の給与後払いが実現したようです。
 球団経営に限らず、「事業に関わるカネの動きを平準化する戦略」は様々なビジネスで観察されます。たとえばトヨタの自動車サブスク・サービス、KINTOも平準化戦略と捉えられます。自動車保険・車検・メンテナンスの負担を月額使用料と引き換えにトヨタが一括して引き受けるという仕組みは、特定の月に出費が集中する事態を避けられることから利用者にメリットがあると言われています。しかし、実はトヨタ側からしても、(1)毎月一定額ずつ売上が立つので、需要の平準化が実現できるメリット、(2)顧客行動をあらかじめ正確に予測できることから、生産調整・工場の稼働率調整が可能となり供給の平準化が実現できるメリットがあるのです。

 企業行動研究の大家であるサイアートとマーチは、ビジネスのバラつきを吸収する基本戦略として組織スラック(=余剰資源)を持つことを提案しています。しかし、そもそもの事業規模が小さい中小企業はもちろん、慢性的な人手不足に悩む現在の日本にあっては、大企業であっても余剰資源を確保することは容易ではありません。こうした環境では、サブスクに代表される、「事業に関わるカネの動きを平準化する戦略」を活用し、事業の仕組みを積極的に再構築することが求められるのではないでしょうか。




6.やまのひとりごと

あけましておめでとうございます。
2024年もSpaceCreationNewsを何卒よろしくお願いいたします。