目次
1.製品紹介
2.書籍紹介 
3.ブレイクタイム
4.青ちゃんの言いたい放題
5.経営学コラム
6.やまのひとりごと









1.製品紹介


輸送機器業界ではEV・FCV・水素エンジン・e-fuelなど新エネルギー車の開発が花盛り。
その流れを受け、パワートレイン部品にも機構・材料・熱処理・表面処理の刷新が求められています。
 本装置は、トライボロジー研究解析の基礎的評価試験機として、さまざまなシーンで幅広く活用されています。
相対回転する円筒形状のテストピースに荷重と一定のすべり率を与え、各種摩擦摩耗状況を確認するものです。
試験ニーズに最適な構成を都度提案設計製作するため、さまざまなパワートレインの基礎研究開発評価に最適です。


 
 
※このほかの特注仕様にも対応いたします。
詳細はweb-info@spacecreation.co.jpまでお気軽にお問い合わせ下さい。




2. 書籍紹介
日本の電機産業はなぜ凋落したのか』
桂幹著 集英社新書 2023年2月発行


 私たちが身をおいている輸送機器産業。「百年に一度の大転換期」という言い回しが、折に触れ紙面を賑わしています。百年に一度ということになると、自分自身のビジネス経験はそれほど役立つとは思えず、歴史を紐解くといった作業が必要になります。
 近代以降の日本の製造業は、繊維・鉄鋼・重工・造船・電機とそれぞれ盛衰の歴史をたどっており、参考とする材料は多く出回っているはず。
 その中でも、本書は直近の事案を最新の資料で振返る最適な参考書です。親子二代にわたり、どっぷりと電機産業に身を置いてきた著者。新技術への対応方法、日米両国の経営アプローチの違い、新興国との付合い方などなど、輸送機器産業にも当てはまるポイント満載の一冊です。






3.ブレイクタイム
【花火】
 今年の花火は、どこで見ますか?コロナ禍、荒天などを理由に、昨年までは中止となる花火大会が多かったです。
花火を日本で最初に見た有名人は、伊達政宗とする説と徳川家康とする説があります。
 徳川家康が見たといわれる花火は、竹の節を抜いた筒に黒色火薬をつめて、その一瑞に点火して火の粉を吹き出させるもので、花火の種類でいう噴出花火です。その後、三河の砲術隊に命じて観賞用の花火を作らせるようになったのが、日本における花火の起源です。
 また、家康が見たといわれる噴出花火は後の手筒花火です。伝統的な手筒花火は、今でも東三河地方と浜名湖沿岸地域で見ることができます。数メートルの高さの火柱があがり、最後に筒底が破裂する衝撃音がし、ものすごい迫力です。一度本物を見ることをお勧めします。
 それから江戸時代になり、打上花火が誕生しました。両国、隅田川と、夏の年中行事、花火大会がはじまります。この頃活躍した花火師が、有名な鍵屋弥兵衛や玉屋市郎兵衛で今でも「かぎや」「たまや」の屋号が打上花火の掛け声の定番となっています。
 今年は花火見物も緩和されたので、家族や友達同士で見られるといいですね。



                                                           



4. -コラム-
「ダイバーシティ(多様性)の時代
                                   /青木邦章


 新型コロナが下火となり、世の中の雰囲気が閉塞感から開放感に変わりつつあるようです。このあと、どのような世界が広がっていくのか?楽しみでもあり、不安でもあり。
 思い起こすと2000年頃、綜合と言う価値観が否定され、専門というキーワードが街中にあふれた時代がありました。人々は百貨店やファミレスなど一通りなんでもそろうサービス形態では物足りなさを感じ、それぞれの専門店が支持されるようになりました。レストランは和・洋・中華などの領域に分けられ、さらにはそば・うどん・パスタ・ラーメン・餃子など、店舗形態がどんどん細分化されていった時代です。

 しかし、ここにきて流れがちょっと変わったように青ちゃんは感じます。専門店は専門店のままであるものの、うどん・そば店に洋風・中華風のメニューが出現したり、和食にフレンチっぽい味付けが見られたり、様々な顧客の要望に応え、また他店との差別化のための工夫が盛りだくさん。業界内での専門的立ち位置は維持しながらも、顧客(個客)のニーズに柔軟に対応する必要性があるのでしょう。
 労働環境も、人手不足の中で大きく変化。さまざまな個性・能力のある人を採用するため、リモートワークや二足のわらじ(副職)を認め、勤務時間や形態をフレキシブルにし、さらには住まいも二拠点生活やノマド(遊牧民)ワーカ対応もあり。雇用する側からすると、かなり複雑なマネジメントを強いられる状態となりつつあります。
 仕事か・プライベートか?田舎か・都会か?子供か・成人か?既婚か・独身か?男か・女か?そういった二択・二極化議論ではなく、グラデーションを認めあう社会への転換です。

 さて、そういった社会現象の中、弊社の主要業務である輸送機器の開発環境はどう変化していくのでしょうか?パワートレインだけを取り上げても、一時のハイブリッド全盛からEVへの急展開を経て、多様なエネルギーミックスへと突入しています。ハイブリッドにしても、シリーズ・パラレル・プラグイン。EVにしても給電方式の多様化。さらにFCV・水素エンジン・e-fuel(合成燃料)。
 深刻かつ喫緊の環境問題解決に向け、さまざまな対応策が林立しています。
 当然、それらの開発に提供すべき試験機も多種多様。弊社の業務もますますダイバーシティに向かっていきそうです。



 



5.経営学コラム
[ニューノーマル、部分出社のすすめ]
                                                    /一橋大学 特任講師 青木哲也

  さきごろ新型コロナウイルス感染症がインフルエンザと同じ5類へ移行しました。これに伴い、「ようやく対面で仕事ができる!」と喜ぶ声と、「また満員電車か・・・」と不満を漏らす声の両方が聞こえてきます。企業としても、全員出社とするか、引き続きリモートワークを維持するかは、頭を悩ませる問題ではないでしょうか。
 リモートワークの在り方は、経営学でも注目のトピックです。しかし、決定版といえるような研究結果は未だ出ていないのが現状です。たとえば、リモートワークを推奨するボッコーニ大学のアンジェリーチら(2023)や、ハーバード大学のヤヒモヴィッチら(2020)は、リモートワークによって、従業員の心身的負担が軽減されたり、家庭に割くことのできる時間が増加することで、(1)離職や休職、生産性の低下が抑制、(2)ワークライフバランスが改善されると指摘しています。
 これに対して、リモートワークの負の側面を指摘するミズーリ大学のスピルカー(2021)や、香港大学のヴァンダーウォーデン(2023)は、リモートワークにより従業員が孤立感を抱いたり、従業員間のコミュニケーションが滞ると、(1)生産性や職務満足度が低下、(2)研究開発をはじめとする創造的な仕事が抑制されると指摘しています。

 コロナ以前は、完全リモートや完全出社、あるいは一部従業員がリモートワークするというのが主流な勤務体系だったと思います。しかし現在では、コロナにより強制的にリモートワークを実体験した従業員が自由な環境で働くことの魅力を知り、環境面の整備も全世界的進展しました。こうした現況を踏まえ、1週間のうち、あるいは1ヶ月のうちに数日、全社員にリモートワーク日を設定してみるのはどうでしょうか。
 もちろん業務の特性上、出社が不可欠という場合もあるかもしれません。しかし、無理にでもリモートワーク日を捻出する努力をすることで、誰が、いつ、どの業務のために、何故出社しているのか。本当に出社が必要なのか。業務の棚卸し、見える化が進むように思います。

 こうした取り組みが、BCPの実現や業務効率化をもたらし、ポストコロナ時代の新しい組織作りに繋がるのではないでしょうか。




6.やまのひとりごと

 皆さんはカフェラテはお好きですか?私はカフェラテが大好きで、家でもよく飲みます。
粉末のインスタントコーヒーにミルクで作るのですが、ふと
「ちゃんとエスプレッソから作ったらもっと美味しいのでは?」と気になってしまいました。
 簡単にエスプレッソが抽出できる道具があるそうなので、買ってみようかな?と考えているやまなのでした。