目次
1.製品紹介
2.試験機コラム
3.書籍紹介 
4.ブレイクタイム
5.青ちゃんの言いたい放題
6.マーケティングコラム
7.やまのひとりごと









1.製品紹介

ブロック・オン・リングを基本とした高周速焼付試験機です。

相対回転する供試体(ブロックとリング)に荷重を与え、摩擦力を計測します。
低速~高速・低負荷~高負荷・常温~高温の各種摩耗試験が自動で可能。

 




2.試験機コラム
[開発試験機の仕様決定]
 多くの企業にとって新年度が始まるこの時期、具体的に新たな開発試験機導入の検討が本格化する時期でもあります。そこで仕様決定の標準的手順のようなものをちょっとご紹介したいと思います。
 何かのデザインをする場合も同様ですが、いきなり絵筆を持って細部を書き始めることはあり得ません。仕様決定も同様で、いきなりスペックを論ずるのではなくまずは導入の目的やそこに至った経緯・背景などをキチンと整理することから始めます。

 何がしたくて、何に困って、そしてアウトプットとして何を得ることを目的としているのか?その際に最もこだわりたい点は何か?試験と言っても性能試験・機能試験・耐久試験のどれが主なのか?供試体は特定の部品・諸元なのか?それとも汎用性を求めるのか?などなど。
 ここで気を付けるべきことは、大勢で議論していくとついつい要求が膨らんでいって化け物仕様となってしまうので、極力絞り込む努力をすること。「大は小を兼ねない。」汎用性を求めると試験機としての個性が消されてしまい、時代に先駆けた開発には適しないということです。
 そして、概要がまとまったらそれに沿った形で具体的なスペックを列挙することです。その際にはこのコラムの初回でご説明した試験機の構成要素(①支持・➁駆動・➂負荷・④潤滑・⑤温調・⑥計測・⑦保護)に項目分けして定量的に(具体的な数値で)仕様を明確化していきます。
 また、単に表形式(数値)でまとめるだけではなく、フリーハンドでも良いので構成を具体的な形状として描写すると、よりイメージが明確化されます。多少テクニックは必要となりますが、実際の供試体や構成部品の大きさを意識して比例寸で描いていくと、使い勝手や装置のボリューム感も確認できて、現実性が増していきます。

 このような仕様決定が苦手な方は、弊社あてお気軽にお声掛けください。ヒアリングをさせていただきながら、その場で簡単なスケッチを描き、各諸元を決め仕様書として落し込む作業のお手伝いも可能です。もちろんそれを具現化するのが弊社の仕事ですが…。




3. 書籍紹介
野生化するイノベーション 日本経済「失われた20年」を超える』  
清水 洋著 新潮社 2019年9月発行
 新聞・書籍からテレビCMまで様々なところで目にするイノベーションという言葉。本来は「新結合」として、ビジネスシーン全般での新しい活動のはず。しかし、日本では導入当初から技術革新として狭義に捉えられ、実態はだいぶ誤解されているように思われます。

 本書は、長年イノベーション研究に携わってきた著者がその本質をわかり易く解説し、今後の日本経済成長戦略構想のヒントを提示しています。優しい語り口ながら、独自の視点を織り交ぜての展開は好感が持て、飽きずに読み進めることができる一冊です。





4.ブレイクタイム
【筍】
 春に旬を迎える食べ物の中に、筍があります。竹冠に旬とかいて「筍」。とても成長が早く、地表に顔を出して10日目頃には数十センチまで伸びることから、竹冠に「10日間」の意味も持つ「旬」と書いて「筍」の漢字ができた、という説もあるそうです。

 春の味覚として知られる筍ですが、食べる為には山に分け入っての過酷な収穫や、分厚い皮をむく作業、長時間かかるアク抜きなど面倒な工程が待っています。とても手間のかかる食べ物、筍。一体いつごろから、食用として親しまれてきたのでしょうか。江戸時代初期にあたる寛永20年(1643年)に出版された「料理物語」の中にすでにいくつかの調理法が紹介されていたそうで、調理方法も辛子和えや刺身、漬物、蒸し物、皮ごと焼くなどバラエティに富んでいました。昔から、広く庶民に親しまれていたようですね。

 筍の表面に見られる白い粉状のものは「チロシン」と呼ばれ、脳を活性化しストレス緩和・集中力を高める等の効果が期待できるそうです。3月から4月の期間は暖かくなり、過ごしやすい半面「木の芽時」と言われ気持ちが落ち着かなく感じられたりするそう。
美味しい筍料理を食べて、春の日差しの下で体を動かして心身共に健康に過ごしたいですね。
                                                            



5. -コラム-
「人間のエゴと自然界からの警鐘
                                             /青木邦章
  昨年来、地球規模で様々な災害が発生しています。
 火山の噴火と大地震、台風と集中豪雨、大規模森林火災、そして現在のコロナウィルス。噴火と地震は人間の仕業とは言えないのかもしれませんが、他の災害は自然破壊・CO2排出過多が元凶?また、コロナについても某国生物兵器研究所からの意図的あるいは事故漏洩との説も流布されているし、そうでなくとも人口増と貪欲な本能によるゲテモノ食いの結果?
 どうも地球上に人間だけが増殖しすぎ、しかも自然環境をいじり過ぎたことに対しての自然界からの警鐘のように感じられて仕方がありません。

 恐竜が闊歩していた遠い昔、人間は弱く頼りない生物。森や洞窟の奥深くで猛獣を恐れながらひっそりと暮らしていたに違いありません。それがいつの頃からなのでしょうか?生き残るための知恵というものが、だんだんと他者の存在をも否定するところまでエスカレートしていって、一強多弱のアンバランスな地球へと変化していってしまいました。

 SDGs(持続可能な開発目標)なんて概念が世界中の至るところで提唱されているのも、それに対する警鐘・対応策なのかもしれませんが、青ちゃんから見るとそれさえもが何となく胡散臭い、別の問題を内包しているようにも思えます。
 別に怪しげな新興宗教やハルマゲドン・末法思想にかぶれているわけではありませんが、世の中の不安定状態を目の当たりにすると、そういった世界に逃げたくなる心理もわからないでもありません。

 さて、こんな時こそ正しい価値観・倫理観、大げさに言うと哲学といったモノを深く考えなければいけないようにも思います。多文化共生はもちろんのこと。人類以外の動植物との共生ということにもきちんと目を向けて、地球環境を大切にすること。ビジネスシーンをはじめ、社会生活全般に強く求められていることを自然が教えてくれています。



6.マーケティングコラム
[やおよろず信仰のすすめ]
  マーケティングの基本にして奥義ともいえるエッセンスは、「お客様は神様」の姿勢で顧客のニーズに応えることです。しかし、誰を自社の神様にするかは、重要なポイントです。注文量の多い顧客、利幅の大きい顧客、細々とした要求をしない顧客。一体誰を神様にするべきなのでしょうか。

 ターゲット顧客の選び方については、利益や成長率、自社資源が活用できる程度に注目するなど様々な方法があります。しかしここでは、戦略的に複数の顧客を選択し、付き合いを持っておくことの重要性をお話したいと思います。どれほど自社にとって魅力的な顧客であったとしても、一社に依存することは危険です。ある日突然その企業が倒産してしまうかもしれませんし、依存されていることを利用して、「取引を継続したいのであれば値下げしろ」といった脅しをかけてくる可能性もあるからです。

 このような事態の発生を避けるため、顧客を選択する際には、(1)買ってくれる製品、(2)所属する産業、(3)活動の中心となる国の3要素でバランスをとることが重要です。顧客ごとに販売する製品を分けておけば、一時的には開発費用がかさんだとしても特定の部品が入手困難になった場合に被害を最小限に抑えられるかもしれません。取引相手の産業に幅をもたせておけば、産業ごとの好不況から受ける影響を低下させることができます。取引先の活動拠点を分散しておけば、政治不安による取引停止や為替変動といったリスクを避けることが可能になります。

特定のお得意様に依存することは、一時的には獲得利益を最大化させる最適戦略となるのかもしれません。しかし一社依存の企業は、昨今の新型コロナウィルス流行のような外的要因で、たちまち経営危機に陥る危険性があるのです。経営安定化のためには、複数のお客様を神様と考え、やおよろずの神様のニーズに応える姿勢が必要なのです。 





















7.やまのひとりごと
 長かった冬もようやく終わり、少しずつ春の気配が近づいてきました。
春の気配もいいけれど、花粉症持ちのやまにとっては厳しい季節。止まらないくしゃみと目のかゆみとの戦いです。
 眠くなりにくい薬もたくさんありますが、あくまで「なりにくい」と言うだけで頭がボーっとするし…かといって飲まないとくしゃみが止まらないし…早くこの季節が終わって欲しいと思うやまなのでした。