目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.ブレイクタイム
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.やまのひとりごと









1.製品紹介

オイル潤滑環境下における
軸受部のフリクション測定を行う装置です。

アキシャル荷重・ラジアル荷重を任意に負荷することができ
潤滑オイルの温調が可能です。
荷重方向は個別・複合を選ぶことができます。

*上記以外にも各種オプションに対応いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。




2.技術コラム
[定義力]
 開発でのV字プロセスに則った設計検証評価は、自動車の製品設計だけではなくソフト設計においても適用され、効率的に評価を進めるモデルとなっています。ソフト設計におけるV字プロセスは要件分析から始まり、要件定義→基本設計→詳細設計→コーディングへと進み、各工程におけるテストを行いリリースされます。
 ですが、理想とは違いソフト開発の現場では上流工程にあまり時間を掛けずコーディングを中心に時間を掛け、テストを迎えるのが普通ではないでしょうか。これには、要件があいまいなまま受注され、なし崩しに設計を済ませ実装せざるを得ない、というジレンマを抱えている現状があります。

 この様な手法の繰返しに安住してしまうと、テストやリリース後の見積に無い工数の発生に繋がります。これでは社内的にのみならず、お客様からも不評を買ってしまい良いところはひとつもありません。逃げられない現実として受け入れざるを得ない不合理です。

 そこで解決すべきは要件定義の段階。これを充実させると設計→コーディングの流れが出来、チームコーディングなどでは共有認識が増えモジュール化がしやすくなります。定義することによって全体の工数を短縮できるのです。
 「定義する」とは、文章化して明確にさせることです。特に専門知識がなくても、客先要求がはっきりしていればリスト化させることで、ある程度の要件定義は出来ます。定義する力があれば、問題を共有することが可能となります。

 弊社も最近は要求内容の分析に時間を掛け、チーム内で共通した定義認識を持って実装を行えるように開発を進めています。機械設計や電気設計は周辺機器等が決まれば設計も製作もどんどん進んでいきますが、そこは我慢のしどころ。上流に時間を掛け下流で加速度的に実装を進めて開発の遅れを取り戻すよう意識付けを行っています。
 最初からうまくはいきませんが、繰り返すことにより、総合的に時間を短縮できるようになります。
実際は「言うは易く、行うは難し」ではありますが。




3. 書籍紹介
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』  
山口周著 光文社新書 2017年7月発行  

 タイトルがちょっぴり嫌味ですが、内容は極めてまじめ。
 大学で哲学を学び、電通・BCCなど一流どころで活躍した、まさに自身もエリートと言える著者が、リベラルアーツの重要性を説いた一冊です。
一時はやったMBA的な過度にロジカルで解析重視型経営指向に対する警鐘。グローバルに激変する経済状態への対応。飽食の時代に消費者が求める次世代商品。
 すべてに同感というわけではありませんが、これからの世界を生き抜いていかなければいけないビジネスマンにとって、いろいろと考えさせられる部分が多くあります。





4.ブレイクタイム
【マグロ】
  尾びれを力強く動かし、速いペースで太平洋・大西洋を回遊するクロマグロ。10年以上も生き、体長3メートル体重400キロを超える大きさになるものもあるそうです。背側は青黒く胸びれは短い。そして小さな目がキリッとし、とても頼もしい印象です。
 マグロの中でも最高級品として取引されているクロマグロですが、脂がよくのりとろけるような食感はまさに絶品です。背側の赤身と腹側のトロで栄養価が違い、赤身は高たんぱく質で鉄分が多く、トロはビタミンEが多く脂は赤身の20倍近くあります。トロの脂は良質で、血中コレステロールを抑え血液の流れを良くし、血栓をできにくくするEPA(エイコサペンタエン酸)も含まれており、生活習慣病等の予防が期待できます。積極的にとりたい食品ですね。

(効能・効果)高血圧予防、動脈硬化予防、老化予防、眼精疲労緩和、肝機能強化など

 マグロは泳ぎを止めると酸欠状態で窒息死してしまうため、生まれたときから泳ぎ続けます。広大な海を泳ぎまわって暮らす最高位のクロマグロ。そのすばらしい筋肉と体力にあこがれると同時に、生きるために懸命に泳ぎ続けるという一生に尊さを感じます。
 




5. -コラム-
「超KKD経営
                                             /青木邦章

 一時期、経営戦略や新商品開発などのテーマで頻繁に講演を依頼され、様々な中小企業経営者の集まりに顔を出していたことがありました。基本的には当社の事例を絡めながら、経営学の理論やフレームワークを紹介するような形での展開です。
 講演後に開かれる懇親会の席、その地の有力者とおぼしき経営者達との歓談で、「いやーうちなんかは経営理論なんて考えずに、典型的なKKD経営でここまでやって来ましたよ。(ガハハ)」と豪快に話す方々。KKDとは勘・経験・度胸の略。古き良き昭和の時代の典型的中小企業経営スタイルです。戦後の復興期の波にうまく乗って、がむしゃらに働いてきた自信と結果が、顔と体によく表れていました。

 一方、そういった方々もそろそろ代替わり。息子さん達は育ちもよく、しっかりとした教育を受けているのが当り前。中には留学経験を持ちMBAホルダーという方々も、まさに近代的スマート経営の実践です。しかし、その実態は理論先行で中小企業経営にはそぐわず、平成の不安定な経済状況も相まって低迷している会社も数多くあります。
 さらに、21世紀はIT全盛時代。この数年は一歩進んでAIまで導入される気配もチラホラ。こうなってくると、進んだ経営理論もフレームワークもPCに任せれば簡単に答えが導けるようになってきて、猫も杓子もMBA的経営。企業独自の違いが出せずに、まさに陳腐化・コモディティ化と言える状態になって来そうです。

 さて、そこで揺り戻しが起こり、理論重視から直観重視への経営ルネサンス。昔のKKDとは一味違うものの感性重視・個性発揮の独自経営が求められる時代到来と予感します。私はこれを「超KKD経営」と名付けてみました。幅広いリベラルアーツ(基礎教養)、特に歴史や文化的背景を意識し、先端的経営理論を駆使しながらも、自社独自の個性・感性で味付けした経営スタイル。これからの社会に求められる経営戦略です。
「人の行く裏に道あり花の山」相場師の間で広く知れ渡っている千利休作とも言われている言葉。
ただ、「いずれを行くも散らぬ間に行け」でしょうか?





6.技術コラム
[重力波の観測と次元のはなし]
 今年のノーベル物理学賞に「重力波」の初観測に成功したアメリカの研究者3人が選ばれました。重力波とは、宇宙空間にできた「ゆがみ」が波となって伝わる現象です。
 およそ100年前にアインシュタインがその存在を予測しながら、あまりに小さなゆがみであるためにこれまで誰も観測できず、「アインシュタイン最後の宿題」といわれていました。ですが、長さ4kmのパイプをL字型に組み合わせた巨大な観測施設「LIGO(ライゴ)」により、ついにその観測に成功したのです。
 研究施設の大きさもそうですが、観測された重力波は「地球から30億光年離れたところで太陽の31倍の質量のブラックホールと20倍の質量のブラックホールが合体して太陽の49倍の質量のブラックホールになったときに発生したもの」という壮大なスケールにはただ驚くしかありません。
 この重力波観測によって、これまで電磁波などでは観測が難しかった天体現象をとらえる事ができ、宇宙の謎の解明が進むものと期待されています。

 少し話は変わりますが、物理学の理論の中で私が好きなものに「私たちの認識している縦・横・高さの3次元の世界の他に、4次元、5次元と別の次元が存在している可能性がある」というものがあります。1次元(線)の世界の人に2次元(平面)が、2次元(平面)の世界の人に3次元(立体)が、それぞれ認識できない様に、3次元に生きている私たちが4次元以上を認識できないだけで実際には存在している、というものです。その理論の中に、「重力だけは次元を超えられる」という仮説があり、重力波の観測により私たちの認識している次元の外に重力がしみだしている事が証明されるかもしれない、というのですからなんともワクワクする話です。

 日本でも、岐阜県にある「KAGRA(カグラ)」で重力波に関する研究が進められています。残念ながら今年のノーベル賞は逃してしまいましたが、いつか私たちがビックリするような研究成果が発表されることを期待して待ちたいと思います。

7.やまのひとりごと
 仕事帰りによく立ち寄る八百屋さんで、焼き甘栗の販売が始まりました。
10月~4月頃までの限定のため、見かけるとついつい購入してしまいます。
物凄いスピードで剥いてはひたすら食べてしまうので、我が家では「栗剥き名人」と呼ばれています。