目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.自動車開発最前線
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.やまのひとりごと









1.展示会出展案内

【人とくるまのテクノロジー展横浜2016】



2016年5月25日(水)~27日(金)
10:00~18:00(最終日17:00まで)

会場  パシフィコ横浜・展示ホール
入場料  無料(招待状が必要です)
弊社ブース番号  16

ご希望の方に招待状をお送りしますので
web-info@spacecreation.co.jpまでお気軽にお問い合わせ下さい。


出展製品情報(模型展示)




2.技術コラム
[通信量]
 スマホ依存の昨今、ついつい音楽を聴き過ぎたり動画を見過ぎたりすると、通信速度制限を受けてしまい128kbps制限の中での不自由なスマホ生活となります。一昔前のISDNでは64kbpsがスペック。基地局から距離があると10kbpsぐらいしか出ない中インターネットしていたのも、遠い過去となってしまいました。

 スマホの通信速度はiPhoneで30Mbpsだと言われています。速度が速くストレスも無いので、重いデータ通信も気にすることなく繋げてしまいがちなのが落とし穴。通信速度制限を受ける7GBの通信量を見積るとYouTube標準動画を見続けた場合、必要通信速度が600kbpsなのでおよそ11時間で制限値となります。Webサイトの1ページ容量が1MBぐらい、平均的なスマホアプリが50MB程度、通常のメールなどはせいぜい数kBですからストリーム系のデータ通信をする人ほど制限を気にしなくてはならないと言うことです。

 ところで、弊社の装置に付属するPCでも多量のデータを通信しています。PLCとの間をLANでOPCサーバ経由、PXI(リアルタイムコントローラ)との間もLANで、シェア変数経由、PXIとcRIO(FPGA)との間は専用バス線でLabVIEWの通信エンジンを使った通信転送でデータを集録することになります。一挙に7GBのデータを通信して保存することも当たり前となってきました。

 ところが、通信量が多くてもスマホのように速度制限がかかるわけではありません。計測データの場合、制限は通信量ではなくサンプリング速度となります。高速に通信させている分、通信経路が数chのデータを集録すると時間的な同期を取ることが難しくなります。さらに、集録データの中にアナログchが存在すると、フィルタも含まれデータ遅れも注意しないとならなくなります。

 弊社のソフトでは、現象を正確に捉えるためデータの同期にも気を使って検証を行った上、リリースしています。 






3. 書籍紹介
『宇宙の始まり、そして終わり』  
小松栄一郎・川端裕人著  日経プレミアシリーズ  2015年12月発行  
 ビッグバンという宇宙の始まり、宇宙膨張説、宇宙年齢138憶歳、そして暗黒物質や暗黒エネルギー。科学マニアであればそれなりに聞いたことがある話題。しかし、その本質は理解しがたく、巷にはただ単に雑学的にキーワードだけが飛び交っています。
 それらの事柄について、希代の天文学者が説き、科学史中心の文筆家がそれをやさしく読み物とした本書。そうは言っても直感的には理解しがたいことが多く、狐につままれたようなおかしな雰囲気のまま、いたずらに時が過ぎてしまいます。これも天文学という非日常の世界のなせる業なのでしょうか?
 まさに地球規模で気宇壮大な研究プロジェクトに人生をかける研究者達の生き様に頭の下がる思いがします。




4. 自動車開発最前線
【もっとしりたい自動運転】
 自動運転を支える大きな要素の中には、複数のセンサの存在があります。ミリ波レーダーもその一つで、車体の4隅と前方監視用1個の合計5個が備えられるのが一般的なようです。主な目的は、遠距離物体との正確な距離測定および近距離物体の位置を正確に測定すること。ミリ波の特徴は、波長が1~10㎜であることや、強い直進性がある点など。また、膨大なデータも伝送できるという強みがありますが、長距離には向きません。
 
 屋外で使用される自動運転用センサにとって、悪天候などによる外乱に強いことが非常に大切ですが、ここで考えなくてはいけないことは、どのような外乱があっても的確に車を制御するのに必要なデータが取得できなければならない点。そのためにロバスト性を持たせることが重要となりますが、そこには測定と観測による結果を、前号でお話したディープラーニングや確率論(ベイズ理論)として正規分布σを徐々に鋭くさせて、現実的で正確な確率を次第に作り上げていくということが重要になると考えられます。

 そして今、自動運転化に向けてセンサ各社も性能と品質の向上に沸騰中とか!?
安全性を高め、維持するための法整備も国が進めているといいます。今の小学生が運転免許を取得するころには、自動運転車限定免許などという運転条件もできるかもしれませんね。

 次号も、自動運転の話題を更に深く掘り下げていきます。




5. -コラム-
「極寒の地では吐く息は白くならない!?
                                             /青木邦章
 先日、休暇をいただきオーロラ見物のためカナダのイエローナイフを旅してきました。北極圏まで400㎞位?そこでの経験。春分であるにも関わらず、夜間は-10℃以下の雪原。しかし吐く息は白くなりません。

 聞くところによると、白くなるのは口の中の湿った息が大気中に浮遊する微粒子物質(いわゆるPM)の周りに集まり水分となるからとか。空気が清浄な極地方などではそもそも大気中に浮遊する粒子が少ないため、水分が結合しにくいとの話。それでは、と帰りに送迎バスが数台暖機運転状態で待機している駐車場でハァ~と…。なるほど、普通にかなり白くなります。

 日頃北京や上海のホテルからの光景を見て、大気が汚れていると憤っていたものの、程度の差こそあれ普段生活している日本でも実は同様に大気を汚染していたのだとあらためて気づきました。便利さを求めて化石エネルギーを大量に消費している現代生活、じんわりとではあるものの、ある意味パンドラの箱を開けているのかもしれません。

 自動車産業の、しかも研究開発現場を生業としている我々。豊かな地球環境を次代に残していくために、果たすべき役割は大きいのではないか?と、寒さで冴え切った頭でいろいろと考えを巡らせました。


出典:カナダ観光局公式ウェブサイト
http://aurora.jp-keepexploring.canada.travel/





6.技術コラム
[技術の進歩と身につけるべき技能]
 スマートフォンの「Google翻訳」というアプリをご存じでしょうか?インターネット環境さえあれば、キーボード入力、音声入力、その場で撮った写真からの文字認識などで、瞬時に日本語と外国語の相互翻訳を行い、画面に表示したり、スピーカーで喋ってくれたりするアプリです。

 他にも翻訳アプリはあるようですが、驚いたのはキーボード入力では90言語に対応している点で、主要国の言語はもちろん、スワヒリ語やクメール語、ドイツ語の方言である(らしい)イディッシュ語、その他どこの国の言語かわからないものまで、瞬時に翻訳してくれるスグレモノです。専門用語や話し言葉の翻訳など、精度的な課題はあるものの、恐らく海外旅行時の日常的な会話レベルであれば困らない程度のコミュニケーションはとれると思います。

 こういったツールは日々進歩しており、ネットゲームの世界では、既に同時通訳で世界中の人々と会話しながら遊ぶこともできるようになりました。現実の世界でも会話の同時通訳ができる翻訳装置が実用化されるのも、そう遠くないかもしれません。

 とはいえ、英語をはじめとする語学力が必要無くなるとは思いませんし、本当の意味でのコミュニケーションは直接の会話に替えられるものではないのでしょう。しかし、単純にビジネススキルとして考えた場合、海外業務においても語学力が必須ではなくなっていく可能性はあると思います。

 業務以外の限られた時間でどの様に自己啓発していくか、どのような技能を習得するか、みなさんも自身の興味と実用性を考えて選択していると思いますが、最近、AI(人工知能)などの技術の進化により「将来なくなる仕事」といった記事を良く目にします。いかにAIに置き換えしにくい専門知識や技能を身に付けていくか、ということを考えていかなければならない時代になった様です。
 そんな中で、もしかすると後継者不足に悩んできた伝統工芸などの職人の世界が、今後脚光を浴びるようになるかも知れません。







7.やまのひとりごと
5月25日(水)~27(金)の間、パシフィコ横浜にて「人とくるまのテクノロジー展」が開催されます。

表紙でもご案内しておりますが、ご希望の方に案内状をお送り致しますので
是非web-info@spacecreation.co.jp までお問い合わせ下さい。

皆様のご来場をお待ちしております。