目次
1.展示会出展案内
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.自動車開発最前線
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.やまのひとりごと









1.展示会出展案内

人とくるまのテクノロジー展2015出展しました。


 5月20日、21日、22日の3日間パシフィコ横浜で開催された
“人とくるまのテクノロジー展2015”に出展いたしました。

 今年も弊社展示ブースへ多くの方にお立ち寄り頂きました。
お忙しい中、ご来場くださいまして誠にありがとうございます。

      

 3日間で計86,939名もの方が来場された
「人とくるまのテクノロジー展2015」

 弊社ブースでは、パネルや模型を展示し
製品のご案内をさせていただきました。

 当日の説明だけではご案内不足になってしまった点
資料請求や出展内容についての質問などはお気軽に
下記メールアドレスまでお問合せください。
web-info@spacecreation.co.jp



2.技術コラム
[分散化処理]
 大阪都構想が住民投票で否決され、地方分権化の波は橋本氏の思惑程には大きくならず沈静化されるような気配です。そもそも構想の中身を吟味すると大阪市にとってはデメリットのほうが多いようで、冷静に判断していた投票数が話題性に乗った浮動投票数を上回った、といったところでしょうか。

 日本の中央集権国家システムと同じく、コンピュータ初期はいろいろなITシステムが中央集中型でした。いわゆる電算処理室などがあり、解析計算業務などでは端末からバッチ処理を掛けCPUがタイムシェアでタスクを完了する、といった形態です。主システムがダウンすると全体の機能が停止してしまい、復旧まで休業なんてこともありました。

 このようなことを回避するために採られた手段のひとつがインターネットです。インターネットは同等の機能を持つサーバなどを相互接続することで、ネットワークノードが部分的に欠落しても全体的には機能維持されるような特徴を持ちます。ある意味、中央集権から地方分散への移行によるメリットです。

 装置に目を向けると、ロボットもかつては集中型でひとつの頭脳で全体の動きを統治していました。技術が進むにつれ、各モータにコントローラが付き分散化。今ではコントローラひとつにOSが乗り、分散OS化も進んでいます。その分我々インテグレータは、比較的楽にシステム構築が可能となってきています。

 分散化は、インテリジェント化とも言い換えることができます。各デバイスが頭脳を持つことによって独立性が強くなり末端のそれぞれの動きはそのコントローラに任せることができます。メインコントローラが正確な指令を送りさえすればシステムは安定的に動作することができるのです。

 問題は、独立性が強くなった分散デバイスをどのように管理するかに至ります。まるで明治維新時の政府と藩主のようです。




3. 書籍紹介
『「父という余分なもの」サルに探る文明の起源』 2015年2月発行  
山際寿一 著 新潮文庫 
 ドキッとするような表題。タイトルに引寄せられ、つい購入してしまった一冊です。著者は長年京都大学霊長類研究所にてサル達の研究をしていた学者。そういった研究を通じて、人類を見つめ直してみた著者の考えに、読む側もあらためて人間と言うものに思いを巡らしてしまいます。
 母親とは違い、生物学的には必要とされていない父親という弱い存在が、人間社会においてどのような役割を果たしてきたのか?また、本来どのような役割を果たすべきなのか?
人間社会においても、家族構成が多様化している今日、時にはこういった視点で、生きるということを見つめなおしても良いのかも知れません。


4. 自動車開発最前線
「人とくるまのテクノロジー展2015」 
 先日パシフィコ横浜で開催された“人とくるまのテクノロジー展2015”では、自動車技術の最先端として燃料電池の本格普及に向けた取り組みも極めて重要ということもあり、今までなかった乗用および商用の実車試乗会が行われ、どこも順番待ち状態で賑わっていました。

 乗用車、大型車はモータ搭載のEV/HEV/FCVの普及への正念場になりつつあるのか、プレゼンも過熱気味。特に四輪FCVでは、1月度の本誌で紹介したTOYOTA“MIRAI”に続いて四輪ではHONDAが、二輪ではSUZUKIのFCVコンセプト車が展示されていました。いずれもガソリン車並みの低燃費が謳い文句で、MIRAIの航続距離は650kmとガソリン車と遜色ないレベル。
 しかし、普及のためには経済的合理性が確保される必要があるため、ここにきてインフラ設備も充実傾向にあるようです。関西地区では水素ステーションがこのほどOPENしたとのことで加速度的に全国的な広がりが見込めれば、普及に想定以上の弾みがつくことでしょう。

 もう一方では、欧州自動車メーカを中心に広がりを見せている“ダウンサイジングエンジン”が注目を集めていました。排気量の小型化によるパワーダウンをターボチャージャ(過給)により補っていることで、全体的には低燃費車としての位置付けを確立。ディーゼルで培った小径タービンによる緻密な燃料噴射などもレスポンスの改善と効率化性能を発揮しています。 
 一つ言えるのは、半年前の情報では古すぎて殆んど使えないほど、変化がめまぐるしいということでしょうか!



5. -コラム-
「リスクマネジメント
                                             /青木邦章
 国内外を問わず各地で発生している火山噴火や大地震、さらには台風がもたらす土砂崩れや浸水被害。このところ
自然災害が世界中で猛威を振るっています。
 人間はちっぽけな存在で、大自然を前にしては何もなす術がないわけですが、それでも被害を最小限に食い止める
工夫であれば、それなりに手の施しようもあります。そこで今回は危険回避の考え方について、ちょっと解説してみたいと思います。

 プロジェクトマネジメントの学問(P2M等)の中には、リスクマネジメントという領域があり、それなりに体系立ててまとめられています。まず考えるべきことはハザード(事故が起きる環境;間接的原因)とペリル(直接的事故原因)を明確にして、その発生の可能性(リスク)を分析することです。例えると、路面凍結(ハザード)で、猛スピードや急ハンドル(ペリル)により、衝突事故が起きる可能性(リスク)を分析することとなります。

 そして、リスクを分析評価するということは、不確実性(発生確率)と、インパクト(起きた時の被害程度)を掛け算で判断することになります。3.11原発事故の場合、発生確率は非常に小さかったものの、インパクトは大きいので(ほぼ無限大?)結果的にリスクは大きいはず(無限大にいくつを掛けても無限大?)なのに、このように論理的に判断しなかったため、それを軽視したことが問題でした。

 さて、分析評価の結果大きなリスクがあるとわかった場合、とるべき策としてどのようなものがあるのでしょうか?それは、大別して①リスクコントロールと②リスクファイナンスの二つに分けられ、前者は回避(君子危うきに近づかず)・軽減(防災工事など対策実施)・分散(お宝を何カ所かに分けて保管)・移転(自分の家を持たずに借家暮らし)など、後者は移転(保険をかける)と保有(いざという時の預金)があります。①と②は、どちらか一方を行えば良いというものではなく、複合して考えなければいけません。

 なにか危険回避も、リスクマネジメントなどと大げさに考えると理屈っぽくなってしまいますが少しは参考になったでしょうか?今回は、いつもとはちょっと違い論理的な「青ちゃん」でした。




6.技術コラム
[平時の業務と有事の業務]
 戦後70年を迎える今年、近隣諸国との緊張関係や安保法制の話題が連日ニュースで取り上げられており、国家の危機管理体制がひとつの論点となっています。私たちの日常業務においても全てが予定通り進行することは少なく日々大小さまざまな問題が発生しており、通常業務を平時、想定外の出来事が起こった時を有事として考えた場合、どの様に対処していくか、それもひとつの危機管理といえます。今回は業務における身近な危機管理について考えてみます。

 「危機管理」とは、警察官僚として東大安田講堂事件や連合赤軍あさま山荘事件などの現場指揮を執り、その後初代内閣安全保障室長を務めた佐々淳行氏が作った言葉ですが、危機管理の専門家である佐々氏がその著書の中で、有事の際には平時と同じ様に行動をするのではなく、特に指揮官となるものは勇気と覚悟を持った決断・行動が必要、と説いています。

 平時に優先されるのは秩序、つまり社内規則などのルールであり組織に基づく指揮命令系統に忠実に業務や情報が流れることですが、いざ有事の際には平時のルールを把握した上で臨機応変に対応することが求められます。
例えば、現場で何か部品が壊れた際に上司に報告→上司が更にその上司に報告→会議で対策を決定→書類作成・検印→担当部署から部品発注…という杓子定規なやり方をしていては、効率が悪いだけでなくお客様に迷惑がかかってしまうのは言うまでもありません。かといって何でもかんでも現場で判断してどんどん進めれば良いかというとそれも違います。

 ではどうするか?まずは最前線である現場の情報を早く正確にしかるべき人に報告すること。基本は直属上司となりますが、連絡が取れない場合にはその更に上司へ連絡します。そしてその報告を受けた上司が判断を下しどの様に対応するのか明確に担当者へ伝えます。

 どのレベルで判断を下すかについてはケースバイケース、自分の権限でどこまで判断して良いかのマニュアルなど無いので、リーダーとなるものはその判断を誤らない様に普段からの準備と心構えが必要です。自信が無いからといって決断しないのは正に「不決断こそ最大の害悪」でリーダーとして失格、結果として間違っていたとしても何らかの決断をしなければいけない場面があります。部下は常に上司の一挙手一投足を見ている事も忘れてはいけません。また、事が収まった際に事後報告として関係者にきちんと報告やフォローをする心配りも必要です。

 問題は起こらないに越したことはありませんが、少しでも確率を減らし、それでも起こった時には迅速かつ的確に対処できるような組織・人材づくりを目指しています。




7.やまのひとりごと
 5月20日、21日、22日の3日間、パシフィコ横浜で開催された
“人とくるまのテクノロジー展2015”に出展いたしました。

 今年も弊社展示ブースへ多くの方にお立ち寄り頂きました。
お忙しい中、ご来場くださいまして誠にありがとうございます。

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その他ご質問など、お気軽に下記メールアドレスまでお送り下さい。

お問い合わせ先:web-info@spacecreation.co.jp