目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.EV・HEV開発最前線
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.やまのひとりごと






1.製品紹介
[自動車用シート耐久試験機]
サーボモータによる荷重制御/変位制御で、
自動車用シートの座面を繰返し加圧します。
【装置外観】


【測定特徴】

・ 定盤上にシートASSYをそのまま取付
・ 試験条件はタッチパネル設定
・ サインカーブ加振
・ 荷重グラフ表示(ロードセルアンプ)
・ 非常停止、位置/荷重上限検知機能
・ 試験部全体安全カバー
・ 加圧部形状・種類等、任意製作
【装置仕様】

最大荷重    ご相談
最大振幅      ご相談
最大加速度   ご相談
         電源        三相AC200V/3kVA

*その他特注仕様、各種オプションにも対応いたします。お気軽にお問い合わせ下さい。


2.技術コラム
[ASSIST技術]
 東京オリンピック開催が決まり「2020年」が各方面での目標年のキーワードになっています。自動車の様々な先進運転開発も区切りに2020年が設定されています。

 歩調を合わせたのか、先の閣議決定でも①日本再興戦略の「安全運転支援システム、自動走行システムの開発・環境整備」②世界最先端IT国家創造宣言では「高度運転支援技術・自動走行システムの開発・実用化等の推進」③科学技術イノベーション総合戦略には「ITS技術高度化によるより先進的な交通安全支援・渋滞対策技術」と目白押しで、目標年として2020年が定められています。

 これら自動車の安全化や自動化の技術には、支援技術(ASSIST)が共通のキーワードです。そもそも自動車は機関車や船、自転車に限られた移動手段への支援と開発されたと考えても良いものです。そして、量産重視設計の自動車から、誰もが運転出来るように開発されたものが、ブレーキやステアリングの油圧パワーアシスト。さらに運転時の快適性支援としてエアコンが導入され、安全性支援としてのブレーキABSの導入も昔の話となってしまいました。

 改めて言うべき事でも無いですが、自動車の進化は様々な支援開発より成り立っていることがよくわかります。目標によれば、これから認知/衝突回避支援/被害軽減技術における技術が実用化されていくことになります。終局の開発到達点である自動運転が実用化されると、恩恵も沢山あることと思います。でも、これまで自動車各社がステアリングやアクセルなどで味付けし、差別化開発して来た自動車の操作性がドライバには伝わらなくなり、運転の楽しみがなくなってしまうのには少々の寂しさを感じてしまいます。

 これまた言及すべくもない事になりますが、研究技術者の要求を盛り込み自動車開発の一端でもASSISTするため、弊社の装置も格闘と進化を続けています。


3. 書籍紹介
『採用基準』 
2012年11月発行 ダイヤモンド社 伊賀泰代著
 アベノミクスへの期待からかやや好転しているとは言え、まだまだ就職環境は厳しさが続いているようです。グローバルな頭脳集団の雄、マッキンゼーの元採用担当者がまとめた書ゆえ、これからの社会に必要な人材の姿が明確に描かれています。
 地頭がよいのは当然、論理的思考力もあたりまえ、その上に求められるものとは…?そう読める展開は、われわれ普通の企業の採用担当からするとかなりハイレベルな要求のようにも思われます。

 しかし、読み進んでいくとこれは単なる採用活動の参考書ではなく、グローバル社会の中での日本のあるべき姿、一人ひとり人生をより良く生きるための指南書にも見えてきます。すらすらと読める本ではありますが、奥はなかなか深いかもしれません。

 「採用基準」というネーミングは、やはりマッキンゼー流の変化球なのでしょうか?


4. EV・HEV開発最前線

「新車市場予測」
今月は、東京オリンピック開催年である2020年の新車市場について
        専門家の意見を参考に考えます。

・下図から、自動車市場は合計1億台に増えることが予想され、特にHEV+ZEVが飛躍的
 に増える傾向にあることが注目に値します。
・米国カリフォルニア州排ガス規制など、環境への対応が今後さらに厳しく要求されること
 が考えられます。HEV・EVなど環境対応車への技術革新への期待はユーザの想像を超
 えるものと推測でき、まるで1970年のマスキー法を思い出してしまいます。
・モータ、ドライバ、二次電池等の主要部品が日本の独自技術として市場を席巻してゆく夢
 を抱いてしまうのは、私だけでないはずです。

            

 


5. -コラム-
「21世紀は中間受難の時代」
                                             /青木邦章
 「中間受難」、青ちゃんの造語ではありますが、最近いろいろなシーンでついそう思ってしまいます。
皆さんもご存知のとおり、産業界ではスマイルカーブという言葉がチラホラと聞こえてきます。モノづくりのステージ(工程)を横軸にとって縦軸に利益率を取ると原材料製造(左端)消費者に近い供給工程(右端)は利益率が高いものの、アセンブリ組立業(中央)は低く、昔流行ったニコちゃんマークよろしく、下に凸の曲線になるというあれです。

 また、商流で見ても商社(卸業)不要論が闊歩しており、まさに中間機能が厳しい状況におかれています。(営業部隊が脆弱な当社としては、まさに商社様々の状況ではあるのですが…)
 さらに組織内に眼を移してみると、中間管理職は昔ほどの優位なポジションを確保できずに上からは締付けられ、下からは突上げられ散々な状況です。

 20世紀はこの「中間機能」こそが社会を動かしていたのにいったいどうしたのでしょうか?青ちゃん流に分析してみると、原因はグローバル化(人件費格差の存在)とIT化(情報の共有化)の二つによるものと考えられます。この両者によって中間機能の希少価値(役割と対処能力)が薄れていったのではないでしょうか?一昔前は、組織が機能するには6~7人単位でまとめて組織を階層化するのが最善であったのに、今ではネットによって30~50人、場合によってはそれ以上の組織でも一人で束ねられる状況に変わっていった。言ってみれば、ピラミッド型から文鎮型への変化です。

 では、中間機能はどうやってこの危機を乗り越えていったらよいのでしょうか?少ない紙面ではとても説明できませんが、「新たな価値観の創造」ということに尽きると思います。

 今、中間機能に求められるモノとは何か?端的に表現するとコーディネート力・プロデュース力ということになると思います。もっと突っ込んで話をという方は、講義・講演で青ちゃんをご活用ください。(些少ですが、謝礼をいただくことにはなりますが…(笑))



6.技術コラム

「自動車のセンシング技術」

 先日のニュースで、日産自動車が車載カメラで周囲を確認しながらハンドルやブレーキを自動操作する「自動運転車」の試作車で、公道を走行できるナンバープレートを取得した、とありました。自動運転車のナンバー取得は国内初で、2020年までに自動運転車の市販を目指す、とのこと。世界最大の技術者組織、米国電気電子学会(IEEE)も、2040年までに世界を走る75%の車が自動走行になると予測していますので、SFの世界だと思っていた乗り物がいよいよ現実になってきそうです。

 人の代わりにシステムが自動で運転する場合、日常的に運転している人ならほぼ無意識に行っている一連の処理、①5感を使って感じ取った情報(入力)から、②未来を予測して最適な運転操作を導き出し(処理)、③実際に運転操作を行う(出力)、という一連の流れを自動化する必要があります。このとき、「入力」に使用されるものが各種センサーで、「処理」はコンピュータによるプログラム、「出力」がモータやエンジン、各種アクチュエータなど実際に仕事をする部分、という事になります。

 このうち、各種センサーというのは、力・温度・位置・圧力・速度・密度などの物理量を計測するものや、視覚センサーを使った色や形状の判別など、実に様々なものがあります。私たちが日常使っているスマートフォンや家電製品などにも高度なセンサーが一般的に使われるようになってきていますが、弊社の製品にも、エンジンやトランスミッションのフリクショントルクを計測したり、潤滑油の温度を計測したり、画像処理で不良品を発見したり、といった具合に多くのセンサーが使われております。

 次回以降、こういったセンシング技術について、いくつかご紹介していきたいと思います。



7.やまのひとりごと
 プランターに植えていた花の咲き具合、色味がどうにもくすんでいて元気が無かったので 実家の庭にお引越しさせてみました。
 一週間後様子を見に行くと、別の花なのではないかと思うほど綺麗に咲いておりびっくり。母曰く、「田舎暮らしが性に合っていたみたいだね。」との事。
 本当に田舎の気候が合っていたのか、私の管理が悪かったのかは不明ですが、今度からはお花は実家の庭にこっそり植えて、お世話をお願いしようかと思ってしまいました。
…そんな考えだから、元気に育たなかったのかしら??