目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.EV・HEV開発最前線
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.展示会のご報告











1.製品紹介

トランスミッションモータリング検査装置]

[装置概要]

FF/FTトランスミッションの検査用として、回転・トルク特性・騒音等 
の測定及び合否判定を行う装置。

[製品イメージ]



●装置構成
 
・装置架台
 ・入力側部
 ・出力側部
 ・FF出力ベルトユニット
 ・防音箱
 ・供試体部
 ・操作盤・制御盤

●設定項目
 ・入力軸回転数
 ・入力軸負荷トルク
 ・自動運転パターン
 ・機種情報(各機種の各ギヤ速比に対し、回転数/トルク上限値設定)

*上記仕様以外にも各種オプション、特注仕様にも対応致します。まずはご相談下さい。



2.技術コラム 

「情報戦でのデータ分析」

 先月に続き、今夏のロンドンオリンピックの話題でもう一つ。
見事銅メダルに輝いた女子バレーボール、情報戦では野球と同様データ処理のプロが付いているようです。
 そんな余談を入れるまでもなく、初戦でいつものようにiPadを使っていない監督に不自然さを感じた人は多いはず。これは計時への影響を考えて運営側がWi-fiを禁止していたとのうわさです。
 iPadでの情報提供はアナリストから常時発信されているようで、監督はその分析データをもとに効果的なスパイクコース、ローテーションでのサーブやブロックの狙い目を客観的に選手に指示していた、とのことです。
 分析はコートを45分割し、相手選手や日本選手のサーブがどの地点に落ちたかを分析、相手の攻撃パターンや守備の弱点、日本との相性などを細かく洗い出していく手法。一種のリスクマネジメントといえます。SportsCodeなどソフトも流通化されているので基本的なデータ処理はほぼ同じ、アナリストの情報発信が情報戦略を左右するのは言うまでも無いことです。
 初戦後iPadが使われていたのかどうか、別の競技に夢中になっていたので定かではありません。でも、今回の女子バレーボールは「データ分析なくして銅メダルは取れなかった!」との見方が大半であり、このデータ分析力があるおかげで、背の低い日本でも「次のオリンピックで金メダルを狙うぞ!」にも繋がる訳です。
 一歩先んじているであろう日本が今後どのように携帯端末を整えるのか。牽いては、独自の無線ハードを開発してスモールエリアでの通信を確保するのか。バレーボールもそんな見方で情報戦の進化からの観点で観戦するのもまた一興。
 弊社も研究装置にデータ分析ソフトを提供していますが、そのデータが生きるかどうかは研究者のセンスに依存。その点でスポーツ情報戦と同じく、装置の効果を左右するのはお客様のアナリスト手腕による…と言うのは言い訳となりますか??





3. 書籍紹介
『「超」入門 失敗の本質』
鈴木博毅著 ダイヤモンド社 2012年4月発行

 戦後の日本復興を支えた弱電各社、松下・ソニー・シャープなどの業績悪化が危機的状況を迎えています。本書は大東亜戦争における日本軍の戦略上の失敗と対比させながら、その原因を探り、現代日本に警鐘を鳴らしています。

 自虐論が好きな日本人向けの書といえるかもしれませんが、野中郁次郎氏らの名著『失敗の本質』の案内書でもあります。
“反省だけならサルでもできる”などと言われますが、やはり歴史を振り返って、その上で未来に向けて軌道修正していくことも必要ですね。
4. EV・HEV開発最前線
「世界の自動車市場におけるEV・HEVの動向」
《モータとインバータの総合効率MAPの一例》

・駆動用モータの要求性能
 1)高効率
 2)小型軽量
 3)高信頼性
・パワーエレクトロニクスが脚光を浴びて久しいですが、最近の自動車走行駆動用モータおよび補機類に関する力行/回生など双方向エネルギー変換技術として、電力変換器の性能がモータ効率の良し悪しを決定しかねない状況です。

 現状一般的にエネルギロス(発熱)は約10%(効率90%以下)が見込まれていますが、その効率UPのための開発にはモータおよびドライバ(DC-AC)の効率測定が欠かすことができず、重要性は増してきています。  

5. -コラム-    

「『寄らば大樹の陰』は本当に正しいのか?」
                    
/青木邦章

 
 一昔前、親類や恩師が子弟の行く末を案じて親身になってアドバイスする時に使った言葉。それに対して「鶏口牛後」なんて言葉もありますが、こちらはどちらかというと無責任に若者を焚きつける感じ、あるいは大樹に寄り損なった人間の虚勢を張った感じが漂います。(斯く言う青ちゃんも調子付いて大樹から飛び出していったヒヨコの一人ですが…)
 さて、この言葉を理屈っぽく分解すると、「寄らば」(頼るのであれば)という部分と、「大樹の陰」(大きな人物や組織の庇護)という部分に分けられます。
 まず、他人や組織に依存することが正しいのか?これをきっちりと考え直す必要がありそうです。もちろん世の中は一人で生きているわけではないし、大きな業績は組織プレーでないと達成できないので、協調関係を持って仕事に望む姿勢は必要ですが、「寄らば」といった姿勢にはだいぶひっかかるものがあります。
 また、頼るのであれば大樹が間違いないのか?ということも一考を要します。一般に大樹は長い年月をかけて成長しており、見かけは立派ではあるものの、案外中身は空洞だったりして…。
 気象変動による台風や集中豪雨の時には、根こそぎ倒れてしまうといったことも近年多発しています。日航・東電・最近の総合家電業界など、立っているのがやっとの時には、頼っている者を容赦なく切り捨てていきます。
 さらには大樹に寄り添うことはそれなりに独特のリスクも発生するもの。雨風はある程度しのげても、雷の時にはかえって落雷・感電の危険があります。大国同士の戦争であれば、安全保障条約は効力を発揮するかもしれませんが、対テロの戦となると連携することにより、かえって一味とみなされて攻撃を受ける可能性も増してしまいます。

 やっぱり一本の大樹よりも、それぞれがしっかり根を張った若い竹林の方が、災害には強いのかもしれませんね。

6.技術コラム
「摩擦の話⑧自動車の効率について」

  近年、ハイブリッド自動車、電気自動車が実用化されてきており、いずれガソリン車は過去のものとなる日も遠くは無いように感じます。それは自動車業界に限った話ではなく、石油の枯渇や温暖化などの問題から有限な資源である化石燃料に依存するのをやめ、再生可能エネルギーへ転換していくという世界的な動きの中のひとつでもあります。
 しかしながら、現時点では電気自動車のエネルギー源である電気も、さかのぼっていけば化石燃料による発電による割合がかなりの比率を占めています。では、同じ化石燃料を使ったガソリン車と電気自動車の効率の違いはどのくらいなのでしょうか?
 一般的にガソリンエンジンの効率は10%~20%、電気自動車モータの効率は80%前後といわれていますが、これは自動車に供給したエネルギー(ガソリンもしくは電気)に対して駆動力に変換されるエネルギーの比率であり、実際には原油の採掘から精製し、輸送、発電等の工程を経て自動車へ供給されるので、自動車へ供給される前の工程も含めて考えると更に効率は変わってきます。
 その総合効率は、ガソリン車で8.6%、電気自動車で35%、という試算があります。
 エンジンについては既に成熟された技術なのに対し、電気自動車はこれからの技術であるため将来的にはこの差はもっと大きくなっていくと思われます。
 また、前述したように電気自動車では再生可能エネルギー発電による供給の道があり、資源の枯渇や環境保護の面からもいずれ電気自動車の時代が来る事になることに変わりはないでしょう。

7.展示会のご報告



Automotive Testing Expo China 2012
会期 2012年9月18日(火)~20日(木)

弊社ブース:3048              
出展製品:MSHコントロールシステム

AutomotiveTestingExpoChina 2012 無事終了いたしました。
お忙しい中ご来場下さいました皆様、ありがとうございました。