目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.ビジネスマナーの猫
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.鳩豆のひとりごと




この度の東日本大震災により
被災された皆さまに心よりお見舞い申しあげます



1.製品紹介


MSH-10  

HEV・EV・FCV用モータ性能・耐久試験装置


モータ・ジェネレータ試験をトータルシステムとして対応します

環境槽内温調、ATF温調、直流電源装置、防音室、試験ベンチ一式製作します
供試体の力行及び回生機能を有し、回生エネルギーは電源に返す省エネタイプです
LabVIEWとcRIOの採用により、操作性及び監視性を高めたシステムです

<基本仕様例>


展示会出展のご案内

MSH-10も、‘人とくるまのテクノロジー展2011’に出展いたします。


【 開催場所 】 
パシフィコ横浜・展示ホール

【 開催日時 】  
2011 年 5 月 18 日(水) ~ 20 日(金)
10:00~17:00

【 展示ブース 】 
№70ブース
(自動車技術会賞コーナー手前の2番目入口よりお入り下さい)
 



2.技術コラム 

 

「Analog Servo と Digital Servo」


 弊社製作装置はモータを装備し、モータに何らかのフィードバック制御をかけて回転数、負荷トルクなどの諸特性を制御して要求の動作をさせる装置がほとんどです。

 モータ制御も最近ではディジタルサーボがほとんどですが、少し前まではアナログサーボドライバも多く制御性に違いがあったものです。

 位置制御を例に考えれば、アナログサーボは入力パルス幅を電圧に変換⇒出力軸に取り付けられたポテンショメータから得た現在の角度情報とに違いがあった場合、その違いが無くなる方向にモータを動作させる、という動きをさせます。

 一方、ディジタルサーボは、マイコン等を使って、A/D変換された角度情報と制御対象とを離散値で比較し、上述と同様に偏差分(離散値)を制御量としてフィードバック、ディジタル的に制御をさせます。

 アナログサーボにおいては制御回路が電気回路構成で制御ループが固定となるので、制御性における自由度は少ないのが一般的ですが、ディジタルサーボにおいては、目標角度と実際の角度をどのように一致させるかの方法についてもさまざまにプログラムが可能となりますので、より幅広く制御の対応が可能となります。


 それにより、一般的にアナログサーボは制御ゲインが低く、制御としてどっしり感にかけるものの、動作角度範囲を広くとることが可能であり、ディジタルサーボは制御ゲインが高く制御中の安定感が感じられるものの、動作角度範囲が比較的狭くなってしまうことになります。

 こんなことを考えていたら、ふと、ディジタル制御された昨今のロボットと、アナログコンピュータである高山などのからくり人形に思いを馳せ、次回は昔のアナログコンピュータ制御とディジタルコンピュータ制御の違い、特にアナログコンピュータの歴史について考えてみたいと思います。

 キーワードはアンティキティラ島の機械です。

 



3. 書籍紹介


『夢顔さんによろしく』 

西木正明著 1999年7月 文藝春秋


 劇団四季ミュージカル「異国の丘」のモデルにもなった本書『夢顔さんによろしく』は、父親が第34・38・39代内閣総理大臣を務めた近衛文麿、甥っ子は細川護熙である近衛文隆(1915年~1956年)の波乱万丈の生涯をもとにした、ドキュメンタリー・ノヴェルです。

 近衛家の長男として生まれ、1932年に渡米しローレンスヴィル高校、プリンストン大学(中退ですが・・・)に学び、帰国後は上海の東亜同文書院(現在の愛知大学の前身)に赴任し、美人スパイにひっかかり、終戦後は11年にも及ぶシベリアでの抑留生活の末、帰国日の直前に病死という、まるで小説のような人生が描かれています。

 劇団四季の「異国の丘」も、とても面白いミュージカルですが、本書『夢顔さんによろしく』も、華麗でスピード感のある、なかなか面白い小説です。

 

 



4. ビジネスマナーの猫

「自己紹介」


 4月は自己紹介の季節です。

 「しまった、前の人と同じ自己紹介になってしまった!!」と慌てることも、しばしばある自己紹介・・・。

 2004年のベストセラー『キッパリ! たった5分で自分を変える方法』で有名な、イラストレーターの上大岡トメさんは、自己紹介の中に「最近感動したこと」をはさむことをすすめています。

 これはトメさん自身が友人からすすめられた自己紹介の方法で、知らない人ばかりの中において、友人をつくるよい方法となるそうです。

 確かに、相手が興味を持ったり、感動したりするポイント(つぼ!?)がわかっていると、話しかけ易いですよね!


 
 

 



5. -コラム-     

「自然と科学技術」   
                    
青木邦章



  日本全体を一瞬で恐怖の底に陥れた東日本の大震災。

 不幸にして被災した方々に心よりお見舞い申し上げます。

 当社スタッフ4名も、宮城・栃木にて地震に遭遇したのですが、情報・食料・交通手段の乏しい中、数十時間を経て怪我もなく無事帰還いたしました。

 私どもも、今後の日本復興に向けて、微力ではありますが全力を尽くしていきたいと考えております。

 もう30年以上前、学生時代に三陸を車で旅行したときのことです。海岸に築かれた背の高い堤防と、集落の出入口にあたる道路に設けられた鉄製の防潮ゲートの存在。

  頑強な城塞都市をイメージし、日本の土木建築・防災技術の高さにエンジニアの卵として感動を覚えたものです。

 しかし、今回ニュースで津波の高さが10m以上に及ぶとの報に接し、即座にその無力さを認識しこの被害を予想して、あらためて自然の猛威は人知の及ぶものではないと痛感した次第です。

 我々がなりわいとしている技術開発の世界は、大学や公的研究機関の基礎研究を元に、人間の生活を少しでも豊かにするべく日々応用に勤しんでいるものです。

 
 

 人類が地球上にその本来のキャパシティを超えて増え続けた今日、全員を快適に幸せに生活させるためには、それは必要不可欠なものであり、その進歩について否定するものではありません。

 しかし、所詮それは不完全な人間のなせる所業。

 いくら安全や無事故に気を配っても、時としてそれは自然の営みの前には全く無力な存在になってしまいます。謙虚な姿勢を持ち続け、常に最善を尽くす必要性を、あらためて深く心に刻みました。

 エンジニアという人種は、新しい科学技術の発見に狂喜し、その活用のためアドレナリンを全開にさせて、寝食を忘れ開発に没頭してしまう輩です。

 しかしながら、その狭い視野が結果的に人類を破滅に導いてしまうケースもあることは歴史の証明するところです。

 人類にとって真の意味で役立つ技術開発というものは、自然愛・生物愛・人間愛に深く根ざしたフィロソフィーの存在なくしては、成り立ちえないもの。

 経済的合理性のみに傾かないよう、常に自戒し行動していきたいと、あらためて深く思っています。


6.技術コラム

「海外での仕事について」
 
 日本の製造業において海外での生産は既に特別なことではなく、むしろ主流となりつつある中で、我々エンジニアも好むと好まざるに関わらず海外で仕事をする、もしくは外国人を相手に仕事をする機会が増えてくる事は間違いありません。

 そういった環境の中でうまく適合して自分の能力を発揮するためには、語学を学んだり、いろいろな人とコミュニケーションを取る場へ積極的に出かけていったり、普段からの準備も大切なことだと思います。

 また、生活習慣や国民性の違いによるギャップも当然あり、これは実際に体験してみないとなかなかわからないことでもあります。日本と同じ感覚で接していると思わぬところで失敗したり、驚いたり、相手を怒らせたり、悔しい思いをしたり、とにかくいろいろなハプニングが起こりますが、反面これが面白いところでもあります。

 最初はうまくいかなくて当たり前、いろいろ工夫やチャレンジをして乗り越えることで成長しよう、と考えられれば海外での仕事もより楽しくなると思います。

 東南アジアのある国では、工場に工具箱を持ち込んで仕事をしていて、ちょっと休憩している間に箱の中のものがスッカラカンになってしまったので、それ以後は鍵付きのチェーンをつないで盗難防止する様にしました。

 信号の無い往来の激しい道路でも車を止めながら渡れる様になったり、順番待ちの列が無い混み合った店でも周りを押しのけて買い物ができるようになったり、必要に迫られて身に付けた技術(?)は何かの時に役に立つかもしれません。



 




   



7.鳩豆 のひとりごと


  
 浜松では、モクレン、コブシの季節が終わり桜色に染まり始めました。
 
 白モクレンが多いので、白からピンクへの衣替えのようでとても愛らしいです。

 ちゃんと春は来てくれるんですね。