目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.ビジネスマナーの猫
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.鳩豆のひとりごと




1.製品紹介

 5月号でもご紹介させていただきました、MED-10ですが、
今月はさらに詳しくご紹介させていただきます。


MED-10
モータ・ジェネレータ用高速モータリング装置
 
 本装置は、HEV(ハイブリッド自動車)・EV(電気自動車)・FCV(燃料電池自動車)研究開発用の試験装置で、モータ・ジェネレータを高速で力行/回生運転するものです。
 
 連続定回転運転、パターン運転、急加減速運転などの各運転に任意に対応いたします。

 オプションで電子負荷装置、冷熱環境槽、統合計測制御管理システムもご用意しております。



             
  
<装置構成>   <装置イメージ>



<仕様例>
       標準仕様             オプション仕様     
駆動モータ出力  27kW 55kW
駆動軸回転数  0~25,000rpm 0~25,000rpm
加速度設定  1~10,000rpm/sec 1~10,000rpm/sec
計測トルク精度  0.1%F.S. 0.1%F.S.
運転モード 連続/パターン/急加減速 連続/パターン/急加減速
計測項目 回転数/負荷トルク/温度/振動    回転数/負荷トルク/温度/振動   
データ収集装置  データロガー PC統括制御
温調(オプション)        常温~100℃±5℃ -40~160℃±5℃
本体概略寸法         L1,600×D700×H1,500mm L1,800×D1,000×H1,500mm
電源 三相AC200V 三相AC200V




2.技術コラム  

「技術的限界の見極め」

 
 技術的な限界の見極めが的確に出来ているかどうか自己採点をしてみたことがありますか。正確に出来ている方は限りなく伸びる技術者です。

 現在HDDは飛躍的に容量が大きくなっています。今までに何度記録的限界が叫ばれ、半導体メモリの大容量化と引合いに出され消える運命と判断されたことでしょうか。

 垂直磁気記録と超解像技術が現在の大容量をもたらした事は言うまでもないことですが、磁気膜材料の改良についても見逃すことが出来ない大きな進歩であり大容量化を支えているのです。

 過去の議論を知っていると、「もはや限界は無くなってしまったのではないか」との錯覚をしてしまうほどですが、実は各要素技術者の飽くことなき挑戦が技術的限界を突破させていることに気づかされるのです。



 
弊社では他社が技術的に諦め、投げ出してしまった案件を請け負うことが多々あります。そこでは、経験的な技術や常識的な知識で判断して、この仕様は達成不能と判断されているのではないかと思われます。

 でも、少し(?)ぐらいの無理を承知で受注してしまうのが弊社のスタイル。受注が決まってから既存の技術を遣り繰りしつつ、要求を満足させているのが弊社の技術者の傑出したところ。内心は出来なかったらどうしようと思っているのかもしれないけれども、仕様を満足した装置を納め続けていることが自慢の会社です。

 その意味では、冒頭で述べたように限りなく伸びていく会社だとの思いも強いのです。

 限界を感じたら是非ご一報を。





3. 書籍紹介

 
『グレート・ギャツビー』 

フィツジェラルド著 野崎孝訳 
      新潮文庫 1974年7月発行
 



 フィツジェラルドの『グレート・ギャツビー』を紹介させていただく、なんておこがましいけれど、大好きなので紹介させてください!

 冒頭の「ギャツビー、ぼくが心からの軽蔑を抱いているすべてのものを一身に体現しているような男。もしも間断なく演じ続けられた一連の演技の総体を個性といってよいならば、ギャツビーという人間には、何か絢爛とした個性があった。人生の希望に対する高感度の感受性というか、まるで、一万マイルも離れた所の地震さえ記録する複雑な機械と関連でもありそうな感じである。」には、文学ってすばらしいな、言葉の力ってすごいなと感動させられます。

 無人島に1冊だけ本を持って行けるとしたら、迷うことなくこの「グレート・ギャツビー」を選びます。

 フィツジェラルドのすごいところは、物語の内容もさることながら、言葉が紡ぎ出すイメージの華やかさ、美しさですよね!!


 



4. ビジネスマナーの猫

「日本力を考える」


 アフリカ大陸では初めてとなるワールドカップが開催されました。

 今回のワールドカップでは日本代表チームに対する期待度は全体的に低かったのではないかと思います。

 なぜならば今回の日本代表チームは、直前の強化試合で一度も勝つことがなく、監督の進退伺いにまで発展したチームだったからです。

 しかし、いざワールドカップが始まってみると日本チームは初戦のカメルーン戦で劇的な勝利を収め、優勝候補のオランダに善戦するに及んで、テレビで見た日本チームは今までの試合が嘘のようなチームに変貌を遂げていました。

 他国のように傑出した選手がいるわけでもなく、決定力不足の日本が勝てたのはなぜでしょうか。

 日本チームの戦い方からは団結力、組織力が感じられます。

 全員の気持ちが同じベクトルを向いた時に大きな力を発揮できるのは言うまでもありません。この力は和の力と表現できると思います。

 和の意味を広辞苑で調べると“仲良くする”“合計する”“日本”とあります。すなわち和の力=日本力と言えます。

 今回の日本代表チームの活躍は、日本人特有の団結力、組織力を発揮できれば個々のレベルの高い強豪チームにも対抗できる良い例です。

 ビジネスの世界でも同様の事が言えます。優秀な社員が揃っているにも関わらず、個人プレーに走る組織よりも、個人の能力が低くても団結して動く組織の方が優れているのは自明の理です。

 弱小企業が大企業に伍していくためには独自の技術力を持つことも必要ですが、社員相互の和の力、いわゆる日本力を養っていくしかないと思います。




5. -コラム-     

「激化する就職戦線から垣間見えるものは?」  
                
青木邦章



 11年度の新卒予定者に対し、大企業がほぼ内定を出し終えて、その主戦場は中小企業へと移っています。

 先の見えない経済状況の中、積極的にとは言えませんが、当社も希望者にはチャレンジの機会を提供しています。

 会社説明会や面接での会話の中から見えてくるのは、過酷な環境におかれた今の若者の生の姿です。

 今ほどではないにせよ、第二次オイルショック直後の厳しかった自分の頃を思い出してしまいます。

 就活を始めてもう1年になるが全く決まらないといったぼやき、20社程度のエントリーは当たり前で、中には50社以上のツワモノも・・・。

 なかなか決まらない原因についてヒアリングしてみると、面接であがってしまってとか、圧迫面接にたじろいでとか、プレゼンが苦手でとか、本当の自分をうまく表現できないためと言った理由が大半です。

 ちょっと待ってくれよ、初回や二度目の面接ならばともかく、数をこなしても慣れないなんて・・・?

 


 
 それに採用職種にもよるけれど、面接官はコミュニケーション能力だけを重視して判断なんかしていないし、長年やっているから、みんなより人物像を見抜く力は持っているはずなんだけど・・・。

 そして、筆記試験結果から浮かび上がってくるのは基礎的学力と論理的考察力の決定的な欠如。下手な鉄砲もなんてことではなくて、就活に費やす時間を使って、もう一度自分自身の適性を見直して、また劣っている学力を補うべく猛勉強をして、一点突破で望んだほうがはるかに成果は上がるのではないだろうか?

 お金はともかく時間は十分にある学生時代に、真剣に人生を考えて、自分自身を鍛えないでどうするのだろう。全く今の若者ときたら・・・。

 お~っと、青ちゃんもこんな言葉が口をついて出てくる歳になってしまった。




6.技術コラム
「単位・数式について 」
 
 全ての物理量は質量〔M〕、長さ〔L〕、時間〔T〕、の基本的な量と係数及び次元の組合せとして表すことができます。

 難しく聞こえるかもしれませんが、一般的に使われている単位も必ずこの法則に従っていて、例えば「時速80キロメートル」〔80km/h〕はすなわち1時間(h=1hour)に進む距離80kmを表しており、距離/時間=L/Tで表現されている事になります。

 このように単位を構成する要素や導き出される過程(数式)は、一見単なる文字の羅列に見えるかもしれませんが、実はそれぞれに意味を持っているのです。私達技術者はこの単位や数式の持つ性質、意味を十分理解している必要があり、そうしたことができていれば、何か不具合が発生した時もすばやく対応できるのです。

 具体的な例で言うと、長さLで先端にWの荷重がかかる片持ち梁のたわみ量は、下記の式で表されます。(分母のEIは梁の材質と形状で決まる数値でここでは定数として扱います。)
 ここで、たわみが大きくて問題になった時、技術者はまず何を考えるべきか・・・答えは全長(L)を短くすることを最優先に考えるのです。

 なぜなら、数式を見ればすぐにわかりますが、荷重(W)を1割減らしてもたわみ量は1割しか減りませんが、全長(L)を1割減らせば、3乗で効くため、3割近くたわみ量を減らせるからです。

 このように、何か問題が発生した時に、やみくもに対策を行うのではなく、冷静に現象をとらえ、論理的な思考のもとに最小限の時間、コストで最大の効果が得られる答えを導き出すのが優秀な技術者といえるでしょう。

 もちろん、このような問題が起こらない設計をする技術者が一番優秀なのは言うまでもないですが。






   



7.鳩豆 のひとりごと

 7月は夏です。

 夏の楽しい予定はいくつありますか!?

 鳩豆の地元、静岡県御前崎市の宣伝をさせて下さい。 

 大きなホテルや、おしゃれなリゾートはないけれど、御前崎は夏を過ごすのにとってもいいところです。
 
 お魚のおいしい民宿や、どこまでも続く芋畑、青い海と太陽。
 
 観光地化していない、ひなびた魅力満点の田舎です。

 庭の木陰に椅子を持ち出し「あっついなあ~」とぼやきつつも、水をはったバケツに素足をつっこんで、枝豆がゆだるのを待ちます。

 グラスが冷えたら、ビールの準備完了です!