目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.ビジネスマナーの猫
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.鳩豆のひとりごと



あけましておめでとうございます。
本年も、よろしくお願い申し上げます。


1.製品紹介

<VSH-10実装チップ高さ測定評価装置>
 ~実装チップ高さを高速かつ高精度に測定します~

■工程内の検査に最適です
■基準面よりの高さプロファイル断面を安価に測定します
■2次元プロファイルから三次元描画解析します
■LabVIEWによりロボット・CCDレーザ変位センサを制御します


<表示画面イメージ>







<装置イメージ>























2.技術コラム  

「組込み開発ツールの進化」

 組込みソフトウェアの開発用ツールは、以前に比べてよりパワフルかつ高機能になったように感じます。最新ツールの登場により、組込みソフトウェアを実装する作業はかなり容易になってきています。航空宇宙工学、メカトロニクスなどのシミュレーションを含めた開発では、そうしたツールが広く利用されてきています。

 特に、最新のソフトウェア開発ツールでは、機器に搭載するプロセッサはFPGAを自動的に生成する機能を備えています。このような進化が続くと、そのうち組込みソフトウェアの技術者は不要になり、組込みとWindowsアプリケーションなどの開発者の境界はなくなってきてしまいそうです。

 そんな中で弊社でも多用している開発ツールLabVIEWは、計測器プログラミングのツールとして利用されていたものが組込みへの展開を深めつつあることを強く感じているところです。LabVIEWにとって組込みシステム開発分野への参入は、上述のごとくシミュレーションを取り込んでいますので自然な流れに沿ったものです。

 たとえば、CompactRIOを使えば、LabVIEWの仮想計測器を作るのと全くおなじコーディング手法でFPGAを使ったI/O制御などのファームウェアを作成させ、CompactRIOのロジック回路として組み込み、汎用マイコンと同等なリアルタイムシステムを構築することが出来るのです。

 さらには、NI社の提供するSingleBoardRIOを用いることにより、ボードタイプ装置への適用も可能となり選択肢が広がっていることも特筆ものです。

 開発時にCompactRIOを用いてフレキシブルに開発し、そのリソースをLabVIEW上で開発プログラムをインポートするだけで終了してしまうのです。

 また、LabVIEWの豊富な関数群を利用することができ、アルゴリズムロジックの検証も非常に簡単かつ信頼度を持って実行することができるので、装置の安定性がより増すと共に開発者の安心感を保証できる点も利点で、開発者の負担を大きく軽減できる良い開発手法選択だと考えています。


                       

3. 書籍紹介

『ヘルマン・ヘッセ全集9
日本ヘルマン・ヘッセ友の会・研究会編・訳 臨川書店 2005年6月発行

 今月はヘルマン・ヘッセ全集(全16巻)の中から、第9巻をご紹介させていただきます。
 この第9巻には「メールヒェン」に21点の、「物語集Ⅷ1919-1936」には17点のお話が収められています。

 ヘッセといえば「車輪の下」でしょうか。受験時代に自分自身とハンス少年の姿を重ね合わせ、涙した方も多いと思います。

 この第9巻には、寒い夜にブランケットにくるまってゆっくりと読みたくなるような小さなお話が沢山詰まっています。中でも、特に素敵なお話は、メールヒェンの中に収められている「アウグストゥス」です。

 いつもオルゴールのような音楽が聞こえてくる隣の家のおじいさんによって「人々が皆お前のことを愛さずにはいられないように」という魔法をかけられた男の子、アウグストゥスの一生の物語です。

 おじいさんがかけた魔法がアウグストゥスを幸せにしたのか、しないのか・・・・・・。

 そもそも本当のしあわせとは何なのかを考えさせられる物語です。

 物語の中でオルゴールの果たす素敵な役割にもまたうっとりさせられます。
 
 ぜひ、読んでみて下さいね!


4. ビジネスマナーの猫

「モチベーション」

 ビジネスを成功させるには仕事のモチベーションをどのように維持するかが鍵となります。モチベーションを常に維持することができればそのビジネスは半ば成功したと云っても過言ではありません。

 モチベーションの根本である「やる気」の発生にはある種の脳内物質が関与していると云われています。明確な仕事目的を持つことはこの脳内物質を活性化させる第一歩であり、この状態を維持させるのも仕事の「最終のあるべき姿」の明確化なのです。

 「この仕事を成功させたい」「会社を大きくしたい」「給料を上げたい」「マイホームを建てたい」など、明確化された目的があれば現実的な努力ができるようになります。そしてそれは当然結果に結びついて行きます。

 「ただがむしゃらに頑張る」「云われたからやる」のでは駄目です。このような仕事の仕方では上手く行かなかった時には必ず挫折してしまいますし、モチベーションを維持することも不可能です。

 一方、「このために頑張る」と云うような目的を明確にした仕事の仕方であれば失敗に挫けることがなく、やる気を維持するのが可能になります。ただし、「このために頑張る」という目的の達成目標のハードルが高すぎてもいけません。高い達成目標の時は最終目標までの中間目標を定め、段階ごとの達成感を味わえるようにすれば常にやる気は維持され、よりモチベーションは高まると思います。

 「作業環境の改善」「うまく行かない時の気分転換」「必ずできると云う自己暗示」「落ち込まないポジティブ思考」なども仕事目的以外のモチベーション維持のキーワードです。

 これらのキーワードを正しく理解し、実践して行けばビジネスの成功の確率が高まるでしょう。


5. -コラム-     

「がんばります」なんて軽々しく口にするな!            
                                          青木邦章


 年もあらたまり、青木の担当する本コラムも内容刷新。今までの硬派な内容とは異なり、ぐっとくだけて中小企業経営者(中年男)の考え・本音・愚痴・悩みを語っていきたいと思います。気軽に読み流していただければ幸いです。また、多少気に触る表現もあるかもしれませんが、その辺はご容赦のほどを。

 初回は、日ごろよく耳にする「がんばります。」という一言に苦言を・・・。

 青木自身もセールストークとして時々使うことがあるのですが、大学での講義の後や、社内で新人や若手スタッフを指導している時に、よく耳にする言葉。

 発する側に悪気がないことはわかるのですが、真剣に話しているこちらの内容を右から左に受け流しているようで、どうも好きになれません。

 そもそも何を、どのように、どの程度、がんばるというのでしょうか?

 「彼は最近非常にがんばっている」と第三者が論評するのならばともかく、自分自身の主観的な評価など、誰も聞きたいと思っていないのでは?

 また、ともすると「私はこんなにがんばっているのに・・・」と、ネガティブな発言に直結するケースが多いのも事実。「がんばります」といった人間が、次の日から見違えるような行動になったという例も、長い経営者生活の中でただの一度も目にしたことはありません。

 大リーグのイチロウのすごさは、日々、たんたんとトレーニングを積んでいくところ。宴会の日でも適当に切り上げて、自らに課したメニューに臨んでいると、義姉の講演で聞いたことがあります。

 そもそもプロたるもの、日々の鍛錬・修行・勉強をこなしていくことは当たり前のこと。

 計画達成できずに反省することはあっても、それをがんばっていると意識することなど、全くないのではと思います。

 皆さんも不用意にその場しのぎで口にしているとしたら、気をつけてみてはいかが・・・?


6.技術コラム
「図面と現場」

 機械設計者の仕事は機械を設計する事ですが、図面を描くだけで終わらないのが実際の状況です。

 納期確認せずに手配した部品の在庫が無くて設計をやり直す事になったり、組立手順をしっかり考えずに設計してしまい図面通りに組付けできなかったり、はたまた部品が図面通りにできていなかったり、組立中に部品が無くなったり破損してしまったり、それらの対応に走り回りながら、機械設計の仕事を始めた頃はとにかく図面を描く以外の仕事が実にたくさんあって大変だなあ、と思ったものです。

 しかし、実はそこで走り回っていた事ひとつひとつが、後から考えてみると良い設計をするための勉強だった事に気がつきます。

 事前に主要部品の納期確認、見積りを取る事、設計段階で組立し易さや組立工数を削減する工夫をする事、加工業者が間違えにくい部品図を描くこと、全てが良い設計をするのに必要な事で、なかなか教科書からは学べない事です。

 図面を描いて終わり、では無く、常に現場に視線を向ける姿勢が良い設計者への近道、ということかもしれません。

 

7.鳩豆 のひとりごと

 最近、誰かに物語を読み聞かせたのはいつですか?

 読書っていいですよね!でも、誰かに読み聞かせてもらう物語も素敵な時間をつくります。

 幼い頃の鳩豆家では、眠る前に母豆、父豆のどちらかが必ず一冊の絵本を読み聞かせてくれていたそうです(ゴメンなさい鳩豆は覚えていません(~_~;) )

 ヘッセのメールヒェンは、大人になった時、自分自身にむかって読み聞かせる物語のような気がします。
 
 ヘッセの物語の素敵なところは、家という空間の描かれ方にあると思います。美しく磨かれた家具、手入れの行き届いた鉢植え、小さくて静かな時間が流れる暖かい部屋。

 寒い1月をあったかく過ごす秘訣は、やっぱり素敵な物語とお気に入りのブランケットですよね!!

 できれば、キムチ鍋とクリームシチューとすき焼きとココアとお雑煮とお汁粉もあったらいいな。
 
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