目次
1.製品紹介
2.書籍紹介
3.ブレイクタイム
4.青ちゃんの言いたい放題
5.経営学コラム
6.やまのひとりごと









1.製品紹介

  
 世界中にEVブームが吹き荒れた直後からエンジン関連の開発投資はめっきりと減少しましたが、パワートレイン(動力伝達)系部品の開発については、むしろ熱気を帯びてきている感じを受けます。

パワーソースがエンジンから電動機に置き換わり、機構の軽量化・コンパクト化を進めるにはトルクではなく回転で馬力を稼がなくてはいけなくなったため、変速機(減速機)への要求がいままで以上に過酷になったことが一因でしょう。
 また、e-AXLEや変速機(減速機)の開発主体も自動車メーカ・トランスミッションメーカだけではなく、部品メーカなどから幅広い参入が見られることも、開発競争に拍車がかかっている理由のひとつと言えます。

さすがに乗用車のEV化・HV化については開発試験の現場では一息ついた感がありますが、商用車・建機・農機・船舶・産業用機器の電動化は、まさに佳境に入っているようです。そんな開発現場で頼りにされているのが、「動力循環式の耐久試験機」長時間最高負荷で運転しなければいけない耐久試験を比較的省電力で実現可能な救世主です。


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詳細はweb-info@spacecreation.co.jpまでお気軽にお問い合わせ下さい。
 




2. 書籍紹介
『科学的根拠に基づく最高の勉強法』
安川 康介著 KADOKAWA 2024年2月発行


 学問の秋。資格試験勉強などを始める皆さんも多いのではないでしょうか。せっかく勉強するなら、限られた時間で効率よく、と考える貴方に本書はピッタリです。

 繰り返し読む・ノートにまとめる・参考書にハイライトという昔ながらの勉強法を否定し、「アクティブリコール」「インターリービング」「分散学習」など科学的に支持された勉強法を本書は提案します。
 「勉強した内容を何も見ず思いだす」「同じ内容を連続でなく異なる内容に混ぜこぜに取り組む」「時間を空けつつ勉強する」ことが重要です。勉強法の勉強に時間をかけたくないという方には、第2章の斜め読みをオススメします。
















3.ブレイクタイム
【紅茶】
 エアコンの乾燥や気温の変化で喉がイガイガ…なんだか痛いかも?今回は、そんな時におすすめの紅茶のお話です。

 紅茶には殺菌作用のあるカテキンが入っているため、のどを殺菌し清潔に保ってくれます。同じ茶葉からできている緑茶や烏龍茶にも同様の効果が期待できますが、烏龍茶には油を流す作用があるため口内の油分が少なくなり、かえってのどの乾燥の原因となってしまう可能性があります。緑茶ももちろん効果的ですが、のどの不調には蜂蜜を入れた紅茶がおすすめです。殺菌力と保湿効果がアップし、甘味が足されることにより更に飲みやすくなります。

 最近では、スーパーでも美味しそうなフレーバーティーが並んでいますね。モモやリンゴのフルーツフレーバーのものや、バニラ、キャラメルといったミルクティー向きの甘い香りのものまでさまざま。カフェインレスの紅茶もありますので、お休み前に一杯…と言うのも身体が温まって眠りの質が上がりそうです。

 アッサム、セイロン、ダージリン、キームン…紅茶は種類が豊富で難しそうですが、これからの寒い季節を温かく過ごせるよう、自分のお気に入りの茶葉やフレーバーを探してみるのも楽しいかもしれません。





















4. -コラム-
「自然災害と計画運休(事前通行規制)
                                   /青木邦章


 この夏も台風をはじめとする自然災害に多く見舞われた日本。その中で特に目立ったのが鉄道の計画運休と高速道路の事前通行規制でした。台風はまだはるか南の海上にあるにも関わらず、それに刺激された線状降水帯による豪雨の懸念から、早々と鉄道・高速道路共に休業状態。浜松地方は青空が広がっているのにJR東海道線も、東海道新幹線も、東名高速も新東名高速も、そして
1号線も通行止めといった異常な光景が広がり、経済全体がストップした状態が続いたりしました。
 ただ、物流自体は滞ったものの、ビジネスコミュニケーションは全く停滞感なし。これもコロナ禍で急速に普及したWeb会議のおかげです。通常のビジネスはほぼ遅滞なく進みかえって肩透かしといった感じさえ受けました。
 昭和に生まれ育った青ちゃんからすると、天下の大動脈である東海道の物流をいとも簡単に止めてしまい、安全第一、経済第二で社会全体が動いていくことにある種の驚きを感じましたが、そういった感覚を持っていることがすでに時代遅れ、DXに遅れた人間なのかもしれません。

 思い起こすと新幹線・高速道路などの整備網ができはじめたのが1964年の東京五輪前後、既に60年以上前のこと。当時は最新鋭のインフラも鉄筋コンクリートの寿命が尽き始め、いたるところに綻びが見られる状態。そこに当時は想定外だった異常豪雨、さらに最近自動車・鉄道などあらゆる機関で露呈する整備不良問題等々。社会インフラ全体に対する信頼度が失墜しているから、安全に対する見方がより厳しいのでしょうか。
 コロナや世界紛争起因の世界的な物流異常、それに加えた地球全体の環境問題、モノがスムーズに世界を回っていくといったことが当たり前でなくなってからだいぶ時間が経ちます。そんな中でも平常時は宅配便やEMSのおかげで国内外から瞬時と言ってもよい時間で居ながらにしてモノが快適に届くのが普通の世の中。このような状況に陥らないと快適にモノが溢れる日常が当たり前すぎて、感謝の気持ちも、いざという時の備えも忘れがちな今日この頃です。

 























5.経営学コラム
「“怪鳥”に学ぶ競争戦略」
                              /一橋大学 特任講師 青木哲也

 日本将棋連盟100周年の節目に新将棋会館が設立、9月8日にオープンされました。羽生善治会長や藤井聡太七冠が前面に出てのクラウドファンディングなどの取り組みは勿論であるものの、「ヒューリック将棋会館千駄ヶ谷ビル」の名前からも分かるように、ヒューリック株式会社の助力が大きかったようです。
 ヒューリックは、富士銀行(現みずほ銀行)が保有する不動産を母体として設立された不動産会社で、複数のタイトル戦スポンサーを務めるなど、現在の将棋界に無くてはならない企業の一つです。そんなヒューリックと将棋界の縁は意外に新しく、佐藤康光“前”会長がヒューリックトップの西浦三郎氏に声をかけたことからはじまりました。佐藤前会長は、西浦氏が前職のみずほ銀行時代に面識があり、東日本大震災の復興イベント開催に際して支援依頼したのでした。はじめはそれほど強いつながりというわけではなかったものの、棋聖戦への特別協賛後に個人株主が1万5千人増加した広告実績等を踏まえ、最終的に新会館設立支援に至るまでヒューリックは将棋界への関与を強めたのです。
 このように、大きな事業のきっかけが些細なつながりだった、ということは少なくありません。ハーバード大学のチョードリーらが2024年に発表した研究によれば、経営者をはじめとする事業を統括する立場にある者ほど、タクシーの相乗りといった偶然の出会いを活用し、その後のコミュニケーションを充実させ、ひいては事業機会につなげるのです。
 ヒューリックは、三井不動産・三菱地所・住友不動産という強力な競合がいる不動産業に新規参入した企業であるため、(1)ニッチを狙うこと、(2)縁を活かすことが不可欠だと西浦氏は指摘します。大手に太刀打ちするために、競合の少ないニッチ市場に積極展開。ニッチ市場で競争優位を築くために、競合他社が持たない属人的なつながりを最大限活用する、というのは競争戦略的にも筋が通った論理です。羽生永世七冠のようなトッププレイヤーに学ぶのは当然として、その背後で独特な活躍を見せることから、会長をもじって“怪鳥”と呼ばれた佐藤前会長やヒューリックのようなプレイヤーにこそ学ぶ必要があるのではないでしょうか。




























6.やまのひとりごと
10年以上使っているミシンが不調になってきました。
使用頻度がかなり低いので、買い替えるか考え中です。
ブックカバーや巾着など、希望通りに作ってくれる人がいないかなぁ、と
思ってしまう怠け者のやまなのでした。