目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.ブレイクタイム
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.やまのひとりごと









1.製品紹介

3軸モータリングベンチ
入力1軸、出力2軸で任意の駆動・負荷吸収制御を行い
各軸の差動特性計測や耐久試験ができる装置です。

*上記以外にも各種オプションに対応いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。




2.技術コラム
[実効性]
  最近では、アナウンサーがスタジオ内を移動しながらのプレゼンテーション形式を採用するニュース番組が多くなってきているようです。弊社で使用しているソフトのユーザー会などでも同じで、欧米ばりのプレゼンが目立ちます。実行性を喚起するには効果的だけれども、実効性の面から見ると、先を急ぎすぎた機能性に欠ける内容も多いように思います。
 お役所の行う事業もしかり。サービス事業として成り立たせているので実行はされているのですが実際に住民にとって役に立っているのかは疑問。実効性を伴っていないように感じられることも多々あるように思います。

 実行性のある案とは、それが「行動に移せる考えであるか。」それに対して実効性のある案とは「その行動により効果が期待できる考えであるか。」となります。どちらに寄った案とするかで成果も決まってきます。あまり理屈的で実効性を重視しすぎると実行に移せないような案となってしまい、修正案を練るのも一苦労です。

 装置や制御の設計においても、実行性と実効性をよく考えながら計画を進めることが重要です。設計者があまりに頭脳明晰であると、実効性を重視した設計になりがちです。「こんなことは当たり前に実現できるだろう。」との考えに基づいて設計を進めてしまうからです。実際に使うことを考えながら検討して、装置のコンセプトをプロジェクトメンバーと共有できる。わかりやすい設計をする方が装置の仕上がりは早くなる傾向にあります。
 はじめから完全な設計を目指して進めるよりも、一段目標値を下げて誰もが理解できるように作り上げると、効率は上がるものです。実行性と実効性を2軸とした2次元マトリクスを頭の中に描き、構想を進めることがポイントとなります。

 弊社では、要求される機能を徹底的にヒアリングして、実行性と実効性を秤にかけながら設計。最終的にお客様に満足いただけるような製品開発を心掛けております。




3. 書籍紹介
本当は世界がうらやむ最強の日本経済』  
イェスパー・コール著 プレジデント社 2017年3月発行  
  昔から、日本人は一般的に慎み深い反面、自虐的で常に悲観的にものごとをとらえすぎると言われています。確かに海外で仕事をしてみると、実力が乏しい割に自信過剰でモウレツにアピールしてくる現地の人に戸惑いを感じることも多々あります。

 世界中で政治・経済共に不安定な情勢が続き、1年先も読みにくい世の中。まじめな人ほど将来に強い不安を抱いてしまうのかもしれません。
 本書は日本通の外国人経済アナリストが客観的データを駆使し、世界と日本の暮らしやすさ比較をおこなった著作。深みには欠けますが、常に自身なさげで憂いてばかり、そんな日本人を元気づける一冊です。





4.ブレイクタイム
【さつまいも】
 夏の盛りも過ぎ、暦の上では秋を迎えましたね。
今回は、秋に美味しいさつまいもの意外な効果についてご紹介します。

 さつまいもといえば食物繊維が豊富な食べ物として知られていますが、そのほかに「ヤラピン」と呼ばれるさつまいも独自の成分も含まれているそうです。この「ヤラピン」はさつまいもを切った際に見られる白い液体で、腸のぜん動運動を促し、便秘を解消する効果が期待できるのだとか。
 暑いからといって冷たいアイスクリームやスタミナ満点のお料理ばかり食べて、体重が増えてしまった…なんて方は、便通改善によるダイエット効果を見込んで食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。たっぷりの水分と一緒に摂るのがポイントだそうですよ。また、「ヤラピン」には胃粘膜を丈夫に整える作用もあるそうです。夏休み中は家族や友人と外食三昧で胃が弱ってしまった、そんな方にもおすすめです。

 秋が旬のさつまいも。わが家では、さいの目に切ったさつまいもを入れて炊いたご飯が食卓によく並んでいました。おいものほんのりとした甘みと香ばしいおこげが美味しくて、さつまいもご飯の時は夕飯が待ち遠しかったのを思い出します。
 季節の変わり目は体調を崩しやすいですが、旬の食べ物を上手に摂取して元気に乗り越えたいですね。
 
                                 



5. -コラム-
「空飛ぶ車とドローン
                                             /青木邦章
 米欧イスラエルなど軍事科学技術先進国では、空飛ぶ車の試作開発が盛んにおこなわれています。風の噂では2017年に発売開始といったところもあり、また20年には量産化といった声もあります。

 それに比べるとちょっと遅れ気味ですが、日本でも若手エンジニア有志の趣味からはじまり、徐々に開発が本格化しつつあります。子供の頃にテレビマンガで流れていた空中を人々が移動体で行き交う都市の光景が、すぐそこまで来ているのかもしれません。
 一方、ドローンについてはもっと実用化に近づいていて、最近のテレビロケでは身近な空撮利用が当たり前。遠隔医療や災害対策さらには宅配便など、ロジスティクスの世界でも各地で実証実験が繰り返されています。

 科学技術大好き少年から、輸送機関連の技術をなりわいとするようになった青ちゃんとしては、いろいろワクワクすることが多いのですが、実際の社会生活を考えると喜んでばかりもいられません。このような新手の飛行隊が身近な空を飛びまわるようになると、騒音や事故対策などについても、真剣に思いをめぐらさなければいけなくなります。
 2000年に浜松基地に早期警戒管制機AWACSが本格配備運用されてから、15kmは離れている隣町の我が家でも、離着陸時には騒音が気になるようになりました。ましてやすぐ近所の低空をひっきりなしにプロペラ機が飛び回るようになると、まるで大きな蚊柱の下で寝起きしているような状態かも?

 また、事故で民家や公共施設に落ちてきても大変だし、ましてや国道や高速道路に墜落すると二次災害を誘発してしまいます。さらに、昨今の物騒な世の中を考えると、テロに利用されると自動車暴走以上の大惨事を引き起こしかねません。

 火薬の発明・原子核物理の研究などでも言えたことですが、科学技術の進歩も自然科学礼賛の時代から、法律・倫理・都市設計など社会科学の進歩をいっそう意識して推進しなければいけない状況になってきているようです。



6.技術コラム
[囚人のジレンマ]
 『ゲーム理論』とは、「経済や社会における複数主体が関わる意思決定の問題や行動の相互依存的状況を数学的なモデルを用いて研究する学問」というものです。簡単に言うと、自分に影響を及ぼすものがある条件の中で、人はどの様に判断を下すのか?という事を研究したものです。
概要でも知識として知っておくと、普段の仕事における様々な判断の際に役立つ事もあるかもしれませんので、ここで紹介したいと思います。
ゲーム理論には様々なモデルケースがあります。その中でも有名なのが「囚人のジレンマ」といわれるもので、以下の様な内容です。

 共犯の2人の囚人AとBが別々の部屋で取り調べを受けており、囚人どうしは互いに意見を交換できません。ここで下記の取り決めをされた時、それぞれの囚人はどの様な判断を下すか?という問題です。
① AとBの両方とも黙秘したら、2人とも懲役2年
② どちらかが自白し、もう一方が黙秘を続けたら、自白した方は釈放、黙秘した方は懲役10年
③ 2人とも自白したら、2人とも懲役5年

もしあなたがこの囚人だったとしたら、どうしますか?

 結果としては多くの場合、相手の裏切りを恐れ互いに自白して③になり、全体最適である①にはならない、というジレンマが生じます。つまり、人が自らの利益のみを追求している限り、必ずしも全体の合理的な選択に結び付くわけではない、ということを示しています。
 これは『ゲーム理論』のほんのさわりの部分ですが、人は自分で考えて判断しているつもりが、実は他人の判断や行動を想定してそれに影響されている…という点に注目すると、私たちの普段の生活や仕事の中でも思い当たる点があるのではないでしょうか。

 直感も大切ですが、自分の判断がどの様なプロセスを経て導き出されているのか、一度良く考えてみると全体最適の別の選択肢があることに気が付くかもしれません。
7.やまのひとりごと
 9月1日は防災の日です。
わが家でも備蓄品の見直しや、もしものときの集合場所や連絡手段など、再度確認してみようかと思っています。もちろん何も起こらないのが一番ですが、備えあれば憂いなし!ということで、普段から意識して過ごしたいですね。

家族用に安全靴とヘルメットの購入を検討中のやまでした。