目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.自動車開発最前線
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.やまのひとりごと









1.製品紹介

<電動モータトルク変動測定装置>

本装置は四輪EV・HEV車採用モータ評価用のトルク分析装置です。
発進駆動を模擬した極低速でモータトルクを受けることができ
また、振動を抑制する制御も可能です。

【装置外観】


2.技術コラム
[暗索法]
 暗索法…なんのことはないCut&Try、Trial&Error、つまり試行錯誤のことで手探り法とも言われます。仕事のやりかたとしてゆとり時代では肯定的なニュアンスで受け取られていましたが、最近では否定的に捉えることがトレンドとなってきています。試行錯誤を繰り返した結果の“今”という考えではなく、最初から一発でミスなく仕上げるのが仕事の進め方としてあるべき姿である、といった考え方です。

 確かにいずれもひとつのゴールなのに、失敗を繰り返していると仕事をしているような錯覚に陥ります。でも、納める装置についてユーザの方々にとってはどれだけの失敗を繰り返して最終点にたどり着いたかは全く関係ないのです。工程表を提出して仕事を始めた以上、そのスケジュール通りに納入すると評価されますが、遅れれば大概は評価を落とすことになります。

 今も制御性向上のため、装置をリアルタイム+FPGAで構成し開発をしている最中です。一回のプログラムコンパイルに掛かる時間は1.5時間。よほどの余裕が無い限り、再コンパイルをするほどに開発期間が長引き、試行錯誤するのは全くの時間の浪費となります。じっくり実装したロジックを一発で思った制御に繋げないとなりません。得てして試行錯誤を繰り返して開発したものほど、スマートに仕上がっていないことが多いのも事実です。結局、ロジック設計とソフト設計に十分に時間を掛け、装置に向かう時間を少なくすることに尽きます。

 弊社の製作する装置は、このようにして設計者の搾り出した知恵と汗の結晶の賜物となります。取り掛かりに何を一番意識すべきか?それは開発の初めに要求された内容と、製作する内容が一致しているかを徹底的に押さえることです。装置がどのように使われどんなテストを要求されているかを聞きだすことです。




3. 書籍紹介
『アップル、グーグルが神になる日』 2015年4月発行  
上原昭宏・山路達也著 光文社新書 
 IoT・M2M・インダストリー4.0など、IT系の新しい流行語がマスコミをにぎわすことが多くなってきました。お国柄や業界のスタンスによって表現方法は異なりますが、大筋でとらえると、どれも機械同士が人間を介せずにコンピュータでつながって、いろいろと便利になっていく世の中を指しているようです。
 本書は、来るべく新たなIT時代をやさしく解説する一方で、相変わらず技術の高度化などモノづくり一辺倒に固執する日本の製造業に警鐘をならしています。
 新産業はそういった製造業中心で構成されるのではなく、ソフト(ビジネスモデルとアプリ)が支配すると例をひきながら断じています。確かに家電やIT機器はもちろんのこと、自動車についてもそういった気配が漂いはじめています。我々にとっても他人事ではないようですね。


4. 自動車開発最前線
「自動運転システム」 
 “自動運転システム”と聞いて、50年前にアニメや漫画で見た未来都市が何となく現実味を帯びてきた、と思ってしまうのは私だけではないはず。しかし、自動車の自動運転は1939年のGM社展示物で示された後、1950年代から研究開発段階へと突入していたというから、“絵に描いた餅”ならぬ“絵にかいた自動車”では無くなってきつつあります。

 自動運転の目的は事故渋滞解消・快適性・利便性などの提供にあることは言うまでもありません。しかしその反面、システム上の問題発生により結果的に事故渋滞・リスク増大・臨機応変性の欠落などが及ぼす自動車交通問題の発覚などが考えられます。人間の判断力は科学で代用できるのでしょうか?

 自動運転システムが人間本来の加速・操舵・制動にとって代わることがどれだけの事なのか、なかなか想像できるものではありません。自動化のレベルもいくつかに分けられ、レベル1から4までが定義されており、加速・操舵・制動の3要素のいずれかを自動化する安全運転支援システムから、いずれも自動化する完全自動化システムへと繋がっています。高度運転支援乗用車は今後各社から発売されるはずですが、乗用車、商用トラック、特殊車両など、各用途に応じた自動化レベルになるのではないかと推測されます。天候など環境の変化にも狂わないセンシング技術と、制御アルゴリズムが自動車業界に於ける勝敗を決すると考えると、研究開発試験の持つ重要性は計り知れません。

 先端技術を駆使した付加価値の高い商品(開発試験装置)を目指し、実現していくことこそが、将来を盤石にしていく手段ではないでしょうか。試験装置や自動運転システムが優秀なら、人間もそうでありたいものです。



5. -コラム-
「人生が二度あれば…♪
                                             /青木邦章
 私が10代の頃に流行った井上陽水の唄にこんなタイトルがありました。子供世代から見た両親の姿を、親への感謝、人生の哀歓をこめてうたったものです。まだ日本が貧しかった時代、高度成長期の平均的な家庭像かもしれません。(それがいつの間にか私たちも歳を重ね親の立場になりつつあるようです。)

 一方、21世紀になると、日本にも欧米風のワークスタイルが伝えられ、一財産築いた後早期退職して余生を楽しむハッピーリタイアメントの流れも意識され始めます。定年後の第二の人生に早くから照準を合わせて、セカンドステージを謳歌する姿勢です。  数年前に定年退職を迎えられた団塊の世代前後の方々には、そういった姿も多く見られます。国内外の観光地を巡っても、またアウトドアスポーツや文化・芸術関連の趣味の場にも、元気なシニア世代が溢れかえっています。まさにいまだに日本経済のパワフルな牽引世代といった感じです。

 さて、ここで青ちゃん自身を振り返ってみると、どうもはなはだ先が見通せない状況。将来展望に不安を覚えます。若い頃こそ海へ山へと遊びほうけていたものの創業後は仕事以外にはこれと言った趣味を持たず、30年間走り続けてきたようにも思います。このままでは現役引退した途端にフリーズ状態。ちょっと前に流行った言葉「粗大ごみ」・「ぬれ落ち葉」の典型になること必至と言えそうです。

 同年代の企業戦士を見ているとバリバリ働いていながらもオフはオフでしっかりと自分の時間を有効活用している方とひたすら仕事漬けの不器用な生き方に二分されているようです。青ちゃんも含めて後者の方々は要注意。自分自身や奥様のためにも、また、子供や会社の後輩のためにも現役引退のタイミングを計りながら、次のステージへの準備も怠らない姿勢が必要と思われます。



6.技術コラム
[問題とは何か]
 仕事では何かと時間に追われがちな日々ですが、休日に趣味を楽しむ人も多いと思います。ゴルフや釣り、山登り、ボーリング、ゲームなど人それぞれですが、共通しているのは「うまくいかない事」や「苦労すること」を楽しんでいる、ということです。

 目的は良いスコアや大きな魚を釣る事、山頂に登る事、と考えがちですが実はそうではないはずです。打てば全てホールインワンのゴルフ、釣り糸を垂らせば必ず釣れる釣り、エスカレーターで自動的に山頂に連れて行ってくれる山登り、投げれば全てストライクのボーリング、この様なものであれば誰も夢中にならないはずです。これは何故かというと、練習や工夫でうまくいかない事を克服していく過程や、苦しんだ先にある達成感を求めているのが人間の本質的な欲求としてあるからでしょう。誰しも無意識に成長する喜びを求めているのです。

 私たちの日々の仕事においても同じことが言えるはずです。考えていた通りに機械が動かなかったり、仕入れ部品の納期が遅れて全体の予定が狂ってしまったり、という事は良くあります。しかし、そんな時こそ自分の出番として考え、解決する事・成長する事を楽しむようにすれば良いのです。方法はいくらでもあります。うまくいかないとすぐにやる気が無くなってしまったり、環境や他人のせいにして逃げてしまったり、という人は、単に自分が楽をしようとしているだけで、せっかくの成長のチャンスを無駄にしてしまっているという事になります。

 こんな言葉があります。「問題は存在しない。問題として考える心があるだけだ。」自分が楽をしようとすれば周りの全てが困り事の原因かのように感じられますが、自分が成長しようと思えば周りの全てが感謝になるということを忘れずに日々の仕事に取り組んでいきたいものです。



7.やまのひとりごと
暑くなってきましたね。
夏になると、台所仕事が憂鬱になってきます。
やまは土日におかずをまとめて作って冷凍しているのですが、最近は強烈な暑さの中、ひたすらお惣菜を作り続けるという修行のような時間を過ごしています。
暑い台所を快適にする方法や、簡単に火を使わず作れる美味しいおかずをご存知でしたら教えてください。美味しいお惣菜をおすそ分けしてくださる方も大歓迎です!