目次
1.製品紹介
2.技術コラム
3.書籍紹介 
4.EV・HEV開発最前線
5.青ちゃんの言いたい放題
6.技術コラム
7.やまのひとりごと











1.製品紹介

自動車用軸受試験装置

[装置概要]

高低温度条件下において、軸受にラジアル荷重を
負荷させた状態で回転トルクを測定する装置です。


[製品イメージ]


[装置構成]

駆動部
計測部
高低温槽
制御部
操作部

[製品仕様]

回転数:Max10000rpm
試験槽温調:ご相談
設定項目:回転速度、ラジアル負荷荷重、到着時間、温度設定

*上記仕様以外にも各種オプション、特注仕様にも対応致します。まずはご相談下さい。



2.技術コラム 

「ヒッグス粒子の発見から思う」

  装置を設計する場合は、要求書の取交しから始まるのはもとよりですが、機械面/電気面/制御面の多面的に立って、装置が必要とする動きを思い描くことから始まります。
つまり、装置が動いた結果としての現象を頭の中で上手にシミュレーションできているか否か、が装置の出来上がりを左右することになります。

 7月5日に、ヒッグス粒子の発見がほぼ確実である報道がありました。1960年代以降に確立された現代物理学において17種あるとされた最後の粒子。ヒッグス粒子は、空間をびっしりと埋めつくしているのに見えない粒子。地下100mに建設した大型素粒子加速器で、陽子を光速にまで加速、莫大な衝突エネルギーによりはじき出すことで存在を確認したとのこと。
 検出器の中で1秒間に数億回の衝突が繰り返される中、コンピュータの処理能力限界を駆使して10万分の1ぐらいの衝突を捕捉。間接的、統計的にその存在を証明する手法をとっているらしい。よって、統計的に疑いのない確率を得られないと存在は否定される。発表で、その発見表現に5σなる標準偏差が使われているのは、見えない統計的シミュレーションの世界。

 製造業で6σを使うのに、不良の発生を10億個に2個に抑えようとするのと同様、5σの不適率は0.00006%。ヒッグス粒子の存在は、これがなかったとしたらその確率は0.00002%しか起こり得ない現象が起こったので、ほぼその存在が確実視されたもの。わかりにくいですが、究極のロジックを使っています。
 当日のCERNホームページ上での記載によれば、「1σでは不確実性」、「3σで観察できた」、「5σで始めて発見できた」との記載があります。見えない粒子を衝突させて検出器で間接的に捉え発見の事実を導き出す。

 その想像力/分析力を思うに、我々が設計する装置を頭の中でシミュレーションするなど、まだまだ序の口、朝飯前に設計せよ、と神の声が聞こえます。





3. 書籍紹介
『日本と世界の「流れ」を読む経済学』
 伊藤元重著 PHPビジネス新書 2012年5月年月発行 

 日本を代表する経済学者の身近なつぶやき。論文のような一貫した流れ・深い考察は感じられませんが、政治や経済全般・日常の社会問題に対して、常に冷静に分析している姿勢には、学者独特の感性と世界の中での日本の立ち位置を憂慮し続けている気配がにじみ出ています。
 
 TPP・電力危機・消費税増税・産業の空洞化などなど、とかく近視眼的になりやすい問題に対して、穏やかにさわやかに語る姿には好感を覚えます。
 一般人といえどもグローバルな視点、長期的視野を持つことの重要性を強く感じてしまいます。




4. EV・HEV開発最前線
「環境対応車の普及と装置メーカの取組み」
 近年の環境対応自動車の普及に伴い、ガソリンエンジンからEV・HEVのようにモータを駆動源とした
システム開発にメーカも意欲的です。
他方、生産台数およびその多様性も様々であり、カーエレクトロニクス化への高まりには目が離せません。
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                  〈試験装置としての着眼点〉

①ガソリンエンジン同等もしくはそれ以上の性能を上手く操ることが、モータとコントローラのテーマ

②ガソリンエンジンに要求された、快適性と安全性がEV・HEVに課せられた性能を決定付ける

③カーエレの耐環境性能を統括的に検証することの重要性

統括制御システムの目指すものは、自動車そのもの周知とその検査項目の多様性理解

⑤回生エネルギのコントロール性強化と試験装置の商用系統への電源回生による省エネ化

⑥開発期間の短縮化とソフトの安全性に対する検証方法

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          環境対応車の市場の推移
  




5. -コラム-    


「モジュール化と統合化」

                    
/青木邦章


  一頃、産業構造の分析においてモジュール化というキーワードがいろいろな紙(誌)面を賑わしていました。統合化(摺合せ技術)と対の言葉で登場する話題です。
 PCや自動車のようにユニット(パーツ)毎に規格化がなされて互換性を有し、それにより普及が進む一方、コモディティ化(汎用品化)が進むため、価格破壊をもたらし日本のような高人件費の国では産業として成り立たないといった論調が中心でした。

 PCの次は携帯電話・フラットパネルテレビなど、情報家電全般にその傾向が見られ、この1年の日本の家電メーカの低迷ぶりがそれを証明しています。
 しかしながら、一方ではその揺り戻しなのか、iPadのようにハード面ではモジュール化とは逆行する、高度な摺合せ技術満載の統合製品が急速に注目されています。

 かつて無線で情報を飛ばしていたテレビが(光)ケーブルでつながり、反対にケーブルでつながっていた電話がほぼ完全に無線化している事実。技術トレンドを予測するのはなかなか至難の業です。
 我々が日頃携わっている自動車産業は、高度な摺合せ技術産業で、そのため日本のお家芸と言われておりました。しかし、このところ欧州発のモジュール化の気配がちらほらと漂い始め、雲行きがあやしくなってきています。

 これからはモジュール化と統合化、この二つが同一の産業分野の中で混在し、低価格大衆向け商品と高機能カスタム商品に二極化するのかもしれません。
当社のような開発支援型ベンチャー企業にとっては、そのサービス提供領域をどのように定めたらよいのか、判断に悩む局面が増えてきています。
6.技術コラム
「摩擦磨耗の話⑥摩擦の法則」

  自動車のエンジンやトランスミッションにおいて、機械的な構造や機構の他に、「潤滑」というものが非常に大きな意味を持ち、開発の段階でも様々な試験・評価が行われています。エンジンにオイルを入れる最大の目的は「オイルの潤滑膜を利用して摩擦と磨耗を少なくする」ということです。
 二つの部品の間に油膜を形成して直接触れ合わない状態(流体潤滑)にするのが理想で、そうなれば磨耗はほとんど起こりません。
 しかし現実には表面粗さや異物混入などのため、どこかで金属同士の接触が起こり磨耗を引き起こしています。

 少しでも理想的な油膜形成状態に近づけるために、部品形状や表面処理、潤滑油の量や供給経路の工夫、オイルそのものや添加剤の改良も進められています。
 弊社の製品である試験機においても自動車部品と同様に歯車やベアリングを使用していますので、潤滑も同様に使われます。

 例えばモータの回転数を上げるためのギアボックスにおけるギア歯面の潤滑、高速スピンドルのベアリングの潤滑などです。
 その際、単にオイルをたくさん供給すれば良いかというとそういう訳ではなく、多すぎたり粘度が高すぎたりするとそのオイルが抵抗となり発熱するので、必要部分に最小限の量を、というのが理想です。
 方法もオイルをそのまま供給するだけでなく、オイルミスト(空気と混ぜてミスト状にしたもの)やオイルエア(空気と一緒に滴下オイルを供給)、グリース等、状況にあわせて選定、設計しています。

 オイル種類も重要で、例えばギアボックスには粘度の高いギアオイルを、スピンドルには粘度の低いタービンオイルを、といった具合に使い分けますが、システムとしてコストダウンするために、両方の潤滑装置を共通化し、中間的な性質のオイルを使用したりするケースもあります。
 このように、地味な分野ではありますが、潤滑というのは非常に奥が深く、難しいものなのです。

7.やま のひとりごと

 久しぶりに愛知県の実家へ帰ったときのこと、
父が嬉しそうに「家の畑で採れたスイカ、食べるか?」と聞いてきました。
スイカが大好きな私は誘われるままシャリシャリ、モグモグ・・・気が付くと
1人で半玉分食べてしまいました。
 食べすぎじゃないの~?なんて怒られるかと思いきや、母には「冷蔵庫が空いたわ~。」と喜ばれ、
美味しい~!と言いながら食べる姿に父も満足げ・・・何だか親孝行したような?気持ちになりました。

キンキンに冷えたスイカを半玉食べてもお腹を壊さない丈夫な体に産んでくれた両親に
感謝する、久々の帰省でした。